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「モノマテリアルパッケージ」が未来を拓く ~環境対応パッケージトレンド~

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「モノマテリアルパッケージ」が未来を拓く ~環境対応パッケージトレンド~

地球規模で環境問題への意識が高まる現代において、日本の企業にとっても環境対応は避けて通れないテーマとなりました。特に、パッケージの環境対応は喫緊の課題です。
実は今、パッケージの環境対応は大きな転換期を迎えています。これまでの「紙化」や「脱プラスチック」といった動きから一歩進んで、「モノマテリアル(単一素材)」という考え方が主流になりつつあります。
複数の素材を組み合わせてつくられたパッケージはリサイクルが難しく、せっかく分別しても結局は焼却されてしまうことも少なくありません。そこで注目されているのが、リサイクルしやすいように単一の素材からつくられた「モノマテリアル(単一素材)パッケージ」です。

今回は、このモノマテリアル(単一素材)パッケージに焦点を当て、以下の内容について解説します。

  • なぜ今、モノマテリアル化(単一素材化)が重要視されているのか?
  • 具体的にどのような種類のモノマテリアルパッケージがあるのか?
  • 企業がモノマテリアルパッケージを採用することで、どのようにサステイナビリティに貢献できるのか?

 

モノマテリアルパッケージが注目される理由

モノマテリアルパッケージとは?

モノマテリアルとは、「1つ」を意味するギリシャ語由来の接頭辞「mono-」に、素材を意味する「material」を合わせ、たったひとつの素材で構成されていることを指す複合語です。

blog_193_2l_モノマテリアル_説明.jpg
そして、「モノマテリアルパッケージ」とは、「単一素材でつくられた包装資材」を指します。
多くのパッケージは、強度や機能性を高めるために複数の素材を組み合わせてつくられています。しかし、この「マルチマテリアル(複合素材)パッケージ」には、リサイクルにおける大きな課題があります。
たとえば、異なる種類のプラスチックが貼り合わされていたり、紙にプラスチックフィルムがラミネートされていたりすると、使用済みのパッケージを素材ごとに分離・選別することが困難になります。そのため、多くのマルチマテリアル(複合素材)パッケージはリサイクルされず、焼却処分されているのが現状です。

なぜ今、モノマテリアルが求められるのか ~PPWRによる国際規制への対応~

世界的な環境意識の高まりとともに、この状況が大きく変わりつつあります。国際的なトレンドは、複合素材からの脱却と、効率的で高品質なリサイクルを可能にする「モノマテリアルパッケージ」への転換へと動いています。
モノマテリアル化によって、使用済みパッケージの素材ごとの分離・選別が容易になり、効率的なリサイクルが可能になります。これにより、パッケージのリサイクル適性が向上し、資源の循環利用が促進され、地球の限られた資源を有効活用できます。

特に注目すべきが、欧州連合(EU)で2025年2月に発効された「PPWR(包装・包装廃棄物規則:Packaging and Packaging Waste Regulation)」です。この規則は、EU域内における「包装全般の廃棄物の削減」や「サーキュラーエコノミーの促進」などを目的にしています。

PPWRでは、7つの持続可能性要件が定められており、要件を満たさない包装の上市を禁止しています。

PPWR の持続可能性要件

  • 有害物質の使用規制
  • リサイクル可能な包装
  • プラスチック包装の最低リサイクル含有割合
  • プラスチック包装におけるバイオベース原料
  • 堆肥化可能な包装
  • 包装の最小化
  • 再利用可能な包装

今回注目するのは、「2.リサイクル可能な包装」という要件です。これによると、2030年以降、EU市場に出回る包装は、原則としてリサイクル可能であることが求められています。 ここで言う「リサイクル可能」とは、以下の2つの条件を同時に満たしていることを指します。

  • マテリアルリサイクルのために設計(デザイン)されていること
  • 大規模なリサイクルが実現可能であること(2035年から適用)

つまり、「リサイクルしやすい設計」と「現実的な回収インフラ」の両方が必要とされるのです。
ここにこそ、モノマテリアルパッケージが求められる理由があります。
出典:欧州連合日本政府代表部「EUのPPWR(包装・包装廃棄物規則)の概要」(参照日2026年3月5日)

PPWRは「規則(Regulation)」であるため、EU加盟国すべてに直接適用されます。
そのため、EUに製品を輸出する日本企業やグローバルなサプライチェーンを持つ企業も、基準を満たさない包装を使用している場合、EU市場への出荷が禁止されるなどの大きな影響を受ける可能性があります。
つまり、パッケージのモノマテリアル化は、「環境負荷の低減」という目標だけではなく、「パッケージのリサイクル可能化」という国際的な法規制に適応するための戦略なのです。

モノマテリアルパッケージのソリューション例

ザ・パックでは、環境対応とリサイクル適性を追求した、多様なモノマテリアルパッケージをご提案しています。
「モノマテリアル」という言葉は、特にプラスチック軟包装の単一素材化を指すことが多いですが、実はそれだけではありません。もともと単一素材であることの多い紙袋や紙箱、段ボールといった軟包装以外のアイテムにおいても、リサイクル性、機能性、意匠性をさらに高めるソリューションが存在します。
ここでは、ザ・パックがおすすめする、環境負荷低減とブランド価値向上に貢献するモノマテリアルソリューションを具体的にご紹介します。

①フィルム包装(軟包装):単一素材化でリサイクル適性を向上

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食品や日用品の包装に広く利用されるフィルム包装(軟包装)は、これまで複数のプラスチックフィルムを貼り合わせることで、バリア性や強度、ヒートシール性などの多様な機能を付与してきました。しかし、この複合構造がリサイクルを困難にしています。

ザ・パックでは、内容物にあわせたモノマテリアルフィルムの提案を積極的に行っています。画像にあるサンプルは、日焼け止め用のパッケージを想定して製作したPET(ポリエチレンテレフタレート)単一素材のモノマテリアルフィルムパッケージです。
他にも、酸素バリア性を有するPE(ポリエチレン)単一素材のフィルム包装など、お客様の内容物やご要望に合わせて、最適なモノマテリアルフィルムパッケージをご提案いたしますので、ご興味がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせフォームよりご相談ください。

②紙製軟包装:完全フィルムレスでリサイクル適性と機能性を両立

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「プラスチックフリー」を徹底したいというニーズに応えるため、ザ・パックでは完全フィルムレスかつモノマテリアルの紙製軟包装もご用意しています。
今回ご紹介する「クラフトバリア®ヒートシールグレード」は、バリア性を有する紙素材から成る軟包装です。この紙製軟包装は、プラスチックを使用していない「紙単一素材のパッケージ」であるため、紙資源としてリサイクルが可能です。さらに、紙の持つ温かみや質感が、製品の付加価値を高めることにもつながります。
関連記事:【リサイクル可能】循環型紙製軟包装「クラフトバリア®ヒートシールグレード」のご紹介

③紙袋:ノンフィルム表面加工と紙製部材で紙主体のモノマテリアル化を実現

紙袋では、耐久性や防水性を高めるために表面にプラスチックフィルムを貼り合わせたり、持ち手にプラスチック製の紐が使用されたりすることが多くあります。しかし、これではリサイクル時にプラスチックと紙の分離が必要となり、リサイクルしにくくなってしまうという課題があります。
ザ・パックでは、この課題を解決するために以下のアプローチをご提案しています。

撥水ニス加工

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表面加工に撥水ニスを採用することで、プラスチックラミネートや雨用カバーの代替※とするご提案です。紙袋の耐久性を保ちながらも、環境負荷を低減。使用後はそのまま古紙としてリサイクルすることが可能です。
※紙袋本体に施す撥水加工であるため、紙袋の上部から入ってくる雨を防ぐことはできません
関連記事:【脱プラ】紙袋を雨から守る!「撥水ニス」のご紹介

紙編み紐

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紙袋の持ち手部分を、プラスチック製から紙製に変更することで、紙袋全体のモノマテリアル化を実現します。
今回ご紹介する「紙編み紐」は、細い紙の糸を編んでつくられた紐です。紙製でありながらも、強度と持ちやすさを両立。柔らかな質感で高級感も演出できるので、上質なブランドイメージを保ちつつ環境配慮をアピールしたい場合にも最適です。
関連記事:【美粧性×環境配慮】上質なブランド世界観になじむエコな化粧品パッケージ

④紙箱:特殊加工でリサイクル適性と意匠性を両立

紙箱の表面加工においても、プラスチックフィルムによるラミネート加工やホログラム加工が一般的に用いられています。しかし、これらの加工もリサイクル時の大きな課題となっています。
そこでザ・パックでは、従来のフィルムラミネート加工に代わる「特殊加工」をご提案しています。

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この「特殊加工」はフィルムの質感のみを紙に転写する加工で、画像にあるパッケージは、マットフィルムの「マットな質感」を紙に転写した「特殊マット加工」が施されています。マット加工のほかに、ツヤ加工やホログラム加工などにも対応可能です。
これらの特殊加工を施すことで、箱全体が紙のみの単一素材となり、使用後のリサイクルが格段に容易になります。意匠性を損なうことなく、環境対応を強化したい化粧品や雑貨、贈答品などのパッケージに最適なソリューションです。

⑤配送資材:緩衝機能付きの段ボール袋で環境負荷を低減

EC市場の拡大に伴い、配送時の梱包資材もまた、環境対応が求められる重要な領域となっています。宅配袋の中には、緩衝性を高めるためにプラスチック製の気泡緩衝材が一体となったものもあります。しかし、これはリサイクル時に紙とプラスチックに分別する必要があり、消費者にとって手間となる点が課題です。
そこでザ・パックが提案するのが、緩衝機能が一体化した段ボール袋「CC-PACK®」です。

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この袋は、段ボール単一素材でできており、袋自体が緩衝性を持つため、別途緩衝材を入れる必要がありません。これにより、梱包がモノマテリアルで完結し、使用後はそのまま古紙としてリサイクル可能です。

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通常の段ボールより柔らかい素材を使用しているため、内容物にあわせて柔軟に変形する点も特長です。

モノマテリアル化がもたらす企業の未来と環境への貢献

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モノマテリアルパッケージへの移行は、単に「環境にやさしい」というだけでなく、企業の競争力強化にもつながる重要なパッケージ戦略です。ここでは、モノマテリアルパッケージの導入がもたらす具体的なメリットを3つの視点から解説します。

モノマテリアルパッケージ採用のメリット

リサイクル性の向上による資源循環の促進

モノマテリアル化により、使用済みパッケージの分別・リサイクルが格段に容易になります。これにより、廃棄物削減と資源の有効活用が促進され、持続可能な社会の実現に貢献します。
これは、SDGs(持続可能な開発目標)達成に向けた企業の具体的な取り組みとして、社会から評価されるポイントです。

法規制への先行的な対応とビジネスリスクの軽減

PPWR(包装・包装廃棄物規則)など、リサイクル適性を強く求める国際的な法規制は、今後さらに厳格化されることも予想されます。こうした法規制への先行的な対応は、将来的なビジネスリスクを軽減し、グローバル市場における企業の競争力を高める上で不可欠です。

ブランドイメージの向上と消費者からの共感

環境配慮型パッケージの導入は、企業のサステイナビリティへの真摯な姿勢を明確に示し、環境意識の高い消費者からの共感を呼びます。これにより、単なる製品の購入に留まらない、ブランドへの深い信頼と愛着(ブランドロイヤルティ)を育むことが可能になります。

「モノマテリアル」で持続可能な社会の実現へ

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モノマテリアルパッケージは、包装資材業界における環境対応の新たなスタンダードとなりつつあります。「リサイクルしにくい複合素材」から「リサイクルしやすい単一素材」への転換は、資源の循環利用を促進し、環境負荷を低減するうえで極めて重要な意味を持ちます。

ザ・パックでは、紙袋、紙箱、フィルム包装・軟包装、配送資材に至るまで、お客様の多様なニーズに応えるモノマテリアルソリューションをご提供しています。
ぜひこの機会にモノマテリアルパッケージの採用をご検討いただき、持続可能な社会の実現に向けた一歩を共に踏み出してみませんか?
モノマテリアルパッケージにご興味がございましたら、ぜひザ・パックにご相談ください。お客様の課題解決と環境対応に貢献できるよう、最適なご提案をさせていただきます。

さらに、ザ・パックではリサイクル性を追求した紙製の食品一次容器の開発も積極的に進めています。
たとえば、紙製の容器に施されたラミネート加工を使用後に容易に剥がせるようにすることで、プラスチックフィルムと紙を分別可能にし、紙部分のリサイクルを可能にするパッケージなどです。製品化の目途が立ちましたら、こちらの「つつむを知る」でも情報を発信予定ですので、ぜひご期待ください。

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これからも「つつむを知る」では、他のコンテンツでは発信できないパッケージの最新トレンドや、パッケージ製作をご検討中の皆さまの役に立つ情報を色々とお伝えしていきます!
ザ・パックへのお問い合わせやご依頼は、お問い合わせフォームよりお寄せください。

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