【惣菜・食品テイクアウト】中身が見えて“曇らない”窓付き紙製容器

単身・共働き世帯の増加に伴い、人々のライフスタイルが大きく変化しています。
この流れを受けて、多忙な日常を送る消費者の「手軽に美味しい食事を楽しみたい」というニーズが高まり、中食※市場は堅調な成長を続けています。このニーズに応えるべく、スーパーや飲食店は多様な惣菜やテイクアウトメニューを次々と提供し、消費者の選択肢をひろげています。
※中食:調理済みの食品を、テイクアウトやデリバリーなどによって自宅や職場で食べる食事形態
そのなかで、「せっかくの美味しい料理も、容器に入れると魅力的に見えない…」「環境に配慮した容器に切り替えたいけれど、最適なものが見つからない…」といった課題に直面している企業様も多いのではないでしょうか。
特に、中食市場を代表する惣菜市場や食品テイクアウト市場では、料理の見た目や状態が消費者の購買意欲に大きく影響します。このため、パッケージを通して商品の視覚的な魅力をいかに引き出すかが重要になっています。
惣菜やテイクアウト用の食品を、消費者の目の前に最良の状態で届けるためには、「パッケージ」での工夫が欠かせません。
そこで今回は、惣菜市場やテイクアウト市場をはじめとする中食市場の動向と、中食市場に関連する企業様が抱える課題を解決すべくザ・パックが開発した「“曇らない”窓付き紙製容器」についてご紹介します。
成長を続ける中食市場(惣菜・食品テイクアウト)とパッケージニーズ

近年、私たちを取り巻く「食」の環境は大きく変化しています。単身世帯や共働き世帯の増加、高齢化の進展、そしてコロナ禍を経た新たなライフスタイルの定着など、さまざまな要因が絡み合い、家庭で調理する「内食」でもなく、レストランなどで食べる「外食」でもない「中食」のニーズが加速度的に高まり、食生活に深く定着しています。
一般社団法人日本惣菜協会の「2025年版惣菜白書」によると、2024年の惣菜市場規模は11兆2,882億円に達し、前年比で約2.8%増と、堅調な拡大を続けています。コロナ禍で急増した中食需要は一過性のものではなく、その後も安定して推移しており、消費者の食卓にしっかりと定着していることがわかります。
出典:一般社団法人 日本惣菜協会「2025年版惣菜白書-ダイジェスト版-」(2025年5月19日)
また、サカーナ・ジャパン株式会社の調べによると、2024年の食品テイクアウト市場規模は2兆1,075億円に達する見込みで、これはコロナ禍前である2019年比で24%増という大幅な成長を示しています。
出典:Circana,サカーナ・ジャパン調べ「<外食・中食 調査レポート>外食業態テイクアウト市場規模は2兆1075億円、コロナ前比24%増、 2024年3月-2025年2月計」(2025年8月6日)
飲食店が提供するテイクアウトメニューは、その手軽さから消費者の日常に深く浸透し、飲食店の新たな収益源として、また、来店客へのサービス拡充として重要な役割を担っているのです。
かつて中食は、「時短」「簡便性」が主な価値とされていましたが、現代の消費者はそれだけでは満足しません。共働き世帯の増加や健康意識の高まりから、「栄養バランスの取れた食事を手軽に摂りたい」「家庭では再現できないような専門店の味を楽しみたい」「見た目も美しく、食卓を豊かにする料理が欲しい」といった、より「質」と「体験」を重視するニーズへと変化しています。
特に、SNSの普及は、この「見た目の重要性」を飛躍的に高めました。日々の「食体験」は、今やSNSを通じて友人やフォロワーと共有される重要なコミュニケーションコンテンツです。
このような背景から、「料理の見た目」や「パッケージのデザイン性」は、消費者の購買意欲を左右するだけでなく、企業・ブランドイメージを形成するうえで重要な要素となっているのです。
中食市場、特に惣菜市場や食品テイクアウト市場の拡大は、関連する企業様にとって大きなビジネスチャンスである一方で、新たな課題も生み出しています。
競争激化に加え、環境問題への意識の高まりから「脱プラスチック」への対応は避けて通れません。加えて、多種多様なメニューを提供するなかで、商品の品質を保ちながら魅力を最大限に引き出すパッケージ選びは、売上と顧客満足度を大きく左右する“戦略的な要素”となっています。
「ただ美味しい」だけでは勝ち残れない現代の中食市場において、いかに商品の「質」と「体験」を消費者に届け、リピーターを増やしていくか。その鍵は、商品の顔となる「パッケージ」が握っていると言えるでしょう。
この現代の中食市場のニーズに応え、中食関連企業様が抱える課題を解決するために開発されたのが、次に紹介する「中身が見えて“曇らない”窓付き紙製容器」です。
中食市場の課題を解決!ザ・パックが独自開発した「中身が見えて“曇らない”窓付き紙製容器」とは

惣菜や食品テイクアウト用として最も一般的なパッケージは「プラスチック製の成型容器」ですが、昨今の環境対応意識の高まりにより、プラスチックの使用量を抑えたパッケージが求められています。
この市場ニーズに対応すべく、ザ・パックでは「紙製の食品一次容器」の開発を進めてきました。
紙製容器への切り替えには、「中身が見えない」という大きな障壁が伴います。消費者が購入を決めるうえで重要な「料理の見た目」を紙が覆い隠してしまうため、透明な窓が不可欠である場合がほとんどです。
しかし、紙製パッケージの一部に透明な「窓」を設ける場合、素材の性質上、家庭用電子レンジに対応していなかったり、温かい食品や水分の多い食品を入れた際に湯気や湿気で窓が曇り、肝心の中身が見えにくくなってしまったりといった新たな課題が浮上しました。これでは、せっかくの美味しい商品の魅力も半減し、消費者の購買意欲を損ねてしまいます。
「紙製で中身が見えて、しかも窓が曇らない容器が欲しい」という中食関連企業様からの切実な声に応えるべく、ザ・パックが独自開発したのが今回ご紹介する「“曇らない”窓付き紙製容器」です。 
「中身が見えて“曇らない”窓付き紙製容器」は、消費者側と商品を提供する企業側の双方にメリットがあるパッケージです。
「中身が見えて“曇らない”窓付き紙製容器」の特長
特殊加工フィルムで「湯気や湿気で曇らない」窓を実現
従来の窓付きの紙製容器が抱えていた「曇り」の課題を、独自開発した特殊加工フィルムで解決。温かい食品や水分の多い食品を入れても窓がクリアなままで維持され、美味しそうな中身がはっきりと見えます。
この“曇らない”窓は、購入時の消費者の食欲を喚起し、SNSでの「食体験」共有時にも美しいビジュアルを提供することで、商品の認知度向上やブランドイメージアップにも貢献します。
「家庭用電子レンジ対応※」で温め直しも簡単
ザ・パックが独自開発した特殊加工フィルムは、曇りにくいだけでなく、耐熱性も兼ね備えているのが特長です。そのため、家庭用電子レンジでのレンジアップが可能。購入した消費者は、皿に移し替える手間なく、手軽に温かい状態の料理を楽しむことができます。
※レンジアップ対応にする場合、銅やアルミ顔料がインキに使用されている「金・銀」や、カーボンが入っている「黒」はスパークする可能性があるため、印刷色に注意が必要です。 ザ・パックでは、用途に合わせて安全かつ効果的なデザインや仕様をご提案させていただきますので、ご安心ください。
汁漏れ防止のテーパーボックス形式で「内容物保護」と「作業性」を両立
惣菜や食品テイクアウト用のパッケージで特に気になるのは、持ち運び中の汁漏れではないでしょうか。
今回ご紹介しているパッケージは、角の折り返し部分(黄色丸部分)を二重にした形状を採用しています。これにより、陳列時や消費者が持ち運んでいる間に汁が漏れ出すリスクを大幅に低減。消費者は安心して商品をテイクアウトすることができます。
※上の画像にあるパッケージは、レンジアップ時のスパークを防ぐため、イミテーション黒インキ(本物の黒インキではないが、黒に見えるようにつくられたインキ)を使用しています。
また、組み立て作業が不要な「テーパーボックス」の形式を採用しているため、包装作業にスピードが求められる現場にも最適です。
関連記事:
箱のかたち、いろいろ。パート2(テーパーボックス編①)
箱のかたち、いろいろ。パート3(テーパーボックス編②)
「環境配慮」と「ブランド価値向上」を両立する紙製パッケージ
再生可能な資源である「紙」を主材料とする紙製パッケージは、環境負荷が低い点がメリットです。それに加え、印刷の自由度の高さも大きな魅力のひとつです。ブランドロゴやオリジナルのイラスト、写真などを鮮やかに印刷することで、陳列棚や消費者の食卓で商品を際立たせることができ、競合との差別化や消費者の記憶に残るブランド体験の提供につながります。
さらに、今回ご紹介しているパッケージの側面には、折り畳み用の罫線が入っており、罫線に沿って折りたたむことで廃棄時にかさばらなくなる点も消費者にとってのメリットです。 
「紙製のパッケージにしたいけれど、フタを開けずに中身を確認できるようにしたい」、「窓を付けたいけれど、食品の湯気や湿気でフィルムが曇るのは困る」といった中食関連企業様のご要望に応えるべく誕生したのが、この「中身が見えて“曇らない”窓付き紙製容器」です。
もちろん、内容物や使用方法に合わせて、形状、紙素材、窓の位置など、最適なカスタマイズが可能です。
「プラスチック製のパッケージを紙製に変更したい」、「惣菜やテイクアウト用の食品の魅力が損なわれないパッケージをつくりたい」など、惣菜・食品テイクアウト用パッケージに関する悩みをお持ちの方は、ぜひザ・パックにご相談ください。
今後も拡大が続くと予想される、惣菜・食品テイクアウト市場。
市場の拡大に伴い、販売する商品や提供方法、サービス内容はますます多様化していくことでしょう。
ザ・パックでは、市場の変化にあわせて変わり続けるニーズに合わせたパッケージをご提供すべく、これからも「紙製の食品一次容器」の開発を続けていきます。
総合パッケージメーカーであるザ・パックは、お客様が考える課題に向き合い、パッケージを通して解決するアイデアをご提供します。
具体的な課題、ご相談やご要望をお持ちの方は、お手数ですが商品お問い合わせまで一度ご連絡ください。
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