封かん状態を維持しやすいテープレス配送箱の設計とは

物流現場では、テープを使わずに封かんできる「テープレス配送箱」の活用が広がっています。
作業しやすい点が大きなメリットですが、実際の運用では、輸送中もしっかりとフタが閉じた状態が保たれているかを懸念する声もあります。
本記事では、「異物混入リスクの低減」という視点から、封かん状態を維持しやすいテープレス配送箱の設計の工夫についてご紹介します。
目次
テープレス配送箱が選ばれている理由

テープレス配送箱の最大のメリットは、梱包作業がシンプルになることです。テープを貼る手間がなくなるため、作業時間を短縮できる上、テープが不要になることで資材数の削減にもつながります。
シンプルな工程で封かんできるため、誰が作業しても仕上がりに差が出にくく、現場の標準化にも役立ちます。
さらに、多くのテープレス配送箱は一度封をすると、手でバリバリと引き破る開封用のミシン目(ジッパー部分)でしか開けられない構造になっており、再封することができません。

開封したことが一目で分かるため、開封の有無を確認しやすいという点でもメリットがあります。
こうした理由から、食品やアパレル、化粧品など幅広い分野で採用が広がっています。
品質を左右する「封かん状態の維持」

テープレス配送箱は、しっかり封ができるように設計されています。しかし実際の現場では、「出荷時の状態がそのまま維持されているか」が重要になります。
輸送中には、トラックの振動や荷物同士の接触、積み重ねによる圧力など、さまざまな外からの力がかかります。そうした影響でフタがわずかに浮いたり、箱のかたちが変わったりしてしまうこともあります。
このような状態になると、箱の中に外気が入り込みやすくなり、異物混入のリスクとして気にされるお客様も少なくありません。
特に食品や化粧品、医薬品をはじめとする品質への要求が高い商品などでは、「開けられていないこと」はもちろん、「しっかり閉じた状態が保たれていること」が重要なポイントになります。
【異物混入リスクを抑えるための設計のポイント】
テープレス配送箱で大切なのは、「開かないこと」だけでなく、「隙間のない状態を保つこと」です。そのために、次の3つのポイントが重要になります。
- 差し込みが外れにくいこと
- フタが浮かないこと
- 箱の形状が崩れないこと
これらの条件がそろうことで、輸送中の状態変化の影響を受けにくくなり、結果的に異物混入のリスクを抑えることにつながります。
異物混入リスクの低減につながる設計例
ここからは、封かん状態をしっかり保つための具体的な設計例をご紹介します。
①三点差し型配送箱

差し込み箇所を追加し、合計3か所でフタを固定する形式です。
中央の差し込みに加え、その両脇も差し込むことで、フタの浮きを防止します。
差し込み箇所が増えることで固定力が高まり、安定した封かん状態を保ちやすいのが特長です。
②両サイドロック型配送箱

内フラップから切り出した2つのツメで、フタの両サイドを押さえ込む形式です。
両側からフタの大部分を押さえることで、フタの浮きを防ぎ、しっかり閉じた状態を維持します。
これにより、輸送中の振動や外力によるズレを抑え、封かん状態を安定させることができます。
③フタ密着型薄型配送箱

フタの両サイドから延びたフラップを折り返し、本体の側面にロックすることで、フタと本体との隙間をなくした形式です。
側壁が内倒れしにくい構造となっていることで、側面のロック部分は外れることなく箱の形状を保ちます(意匠登録済み)。そのため、フタの密着状態を維持しやすいのが特長です。
こうした構造により、異物混入リスクを低減しています。
おわりに ~品質保持につながるテープレス配送箱~

テープレス配送箱は、作業効率を高めるだけでなく、設計によっては品質保持にも貢献します。
特に、輸送中も閉じた状態を保てる構造を選ぶことが、異物混入リスクの低減につながります。
最適な仕様は、梱包する商品や配送条件によって異なります。ザ・パックでは、内容物や物流条件を踏まえ、封かんの安定性と作業性を両立する配送箱をご提案しています。
「より安心して使える梱包にしたい」「現在の仕様を見直したい」。このようなお悩みをお持ちの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。
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