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拡大する冷凍食品市場と変化するニーズ

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拡大する冷凍食品市場と変化するニーズ

コロナ禍により家で食事をする機会が増えたことや、食品ロスを減らすために食品の「冷凍」が有効であることなどの追い風を受け、冷凍食品市場は拡大傾向にあります。

そこで今回は、冷凍食品市場拡大の背景と、人々のライフスタイルや意識の変化に伴って変化する消費者ニーズについてご紹介します。

冷凍食品市場の拡大背景

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2020年の冷凍食品市場は、例年とは違った動きを見せました。
日本冷凍食品協会によると、2020年の“家庭用”冷凍食品の国内生産は、工場出荷金額ベースで前年比18.5%プラスの3,749億円で、調査開始以来の最高値となりました。一方で、“業務用”冷凍食品は、コロナ禍による外食やホテルなどの需要減少に伴い、14.1%マイナスの3,279億円で、調査開始からはじめて“家庭用”冷凍食品の金額が“業務用”冷凍食品の金額を上回りました。

参照:一般社団法人 日本冷凍食品協会「令和 2 年(1~12 月)冷凍食品の生産・消費について(速報)」(参照日2022年3月14日)

コロナ禍による巣ごもり需要増加の影響もあり、冷凍食品の新規利用者が大幅に増加していて、2021年の市場規模についても前年を上回る見込みです。

冷凍食品を利用する人が増えている理由は、いったい何なのでしょうか。

日本冷凍食品協会が2021年2月に行った「冷凍食品の利用状況実態調査」によると、冷凍食品を利用する頻度が1年前に比べて「増えた」と回答した方の理由のトップ3は以下のとおりです。

第1位 「調理時間が簡単で便利だから」
コロナ禍によるテレワークの普及などで在宅時間が増え、家で食事をすることが多くなった影響で、調理する手間を少しでも省きたいという人が増加しています。

第2位 「おいしいと感じる冷凍食品が増えたから」
急速冷凍技術など、風味や食感、鮮度を保持するための技術の開発が進み、新鮮な食材やできたての料理の味を「冷凍」で入手することができるようになりました。

第3位 「手ごろな値段だから」
チルド品に比べてロス率が低く、賞味期限が長い冷凍食品は、製造コストが低いため、比較的低価格で販売されています。

参照:一般社団法人 日本冷凍食品協会「令和3年 “冷凍食品の利用状況”実態調査について」(参照日2022年3月14日)

外食をすることが減り、家で食事をつくる機会が増加したことや、食品ロス削減のための技術進化による冷凍食品の低コスト化・高品質化が、冷凍食品を利用する人が増えている主な理由のようです。

変化する消費者ニーズ

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さまざまな企業が冷凍食品市場に参入するなか、変わりつつある消費者のニーズに対応する新たなコンセプトの冷凍食品が続々と開発されています。

たとえば、メインの料理といくつかの副菜がひとつの容器に入れられており、それだけで、1食分の栄養が補給できる「ワンプレート」「1食完結型」の商品。これまでは、1食分の食事の一部に冷凍食品を使用することが多く、冷凍食品=おかずというイメージが強かったですが、1食分を丸ごと冷凍食品にすることで、「忙しい平日などに手軽にバランスよく食事をしたい」という消費者のニーズをかなえることが可能です。
容器をそのまま皿として使える商品も、食器を洗う手間を省く時短商品として人気を集めています。

また、Z世代(1990年代半ば~2010年代初頭までに生まれた世代)を中心とする環境意識の高い消費者に向け、原材料や使用するパッケージを見直す動きも拡がっています。

具体的には、原料の一部にバイオマス原料を配合したフィルムを使用したり、プラスチック製の内袋やトレーをなくすことで省資源化したパッケージに切り替えたりする事例が出てきています。

今後消費の中心となっていく世代は、幼い頃から、気候変動問題や海洋汚染問題などのさまざまな社会課題を身近に感じながら育ってきた世代です。「社会課題の解決に貢献する消費」をすることが当たり前だと語る若者も少なくありません。「持続可能な社会につながるもの」以外は、受け入れられないのです。

参照:消費者庁「エシカル消費に関する意識調査」(参照日2022年3月14日)

食品ロス削減の観点からも、注目が集まる冷凍食品ですが、脱炭素やプラスチック削減という環境課題も同時に解決していくことで、消費者が納得し、より満足感を得られる商品となることは間違いありません。

冷凍食品向けパッケージの開発について

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ザ・パックは、長年にわたる「紙製パッケージ」づくりで培った技術や経験を活かし、紙製パッケージの可能性を広げるべく、日々開発に取り組んでいます。
昨今では、食品が直接触れるトレーなどのプラスチック製パッケージの紙化に向けた、新たな技術や素材の研究開発に注力しています。

なかでも特に力を入れているのが、冷凍食品市場向けのパッケージです。
冷凍食品に使用されているパッケージのほとんどはプラスチック製です。その理由は、「冷凍された食品を包む」という特殊な用途であるためです。使用する素材には、電子レンジで加熱できることや水滴に強いことなど、さまざまな性能が求められます。

想定されるあらゆる条件の下で、パッケージとしての役割をきちんと果たすためには、プラスチックと比べて、針などの細く鋭いものによる突きさしや水に弱い紙素材を使用するのはハードルが高く、実用化に至っている例はあまり多くありません。

しかしながら、昨今の冷凍食品市場の拡大や環境意識の高まりを背景に、冷凍食品市場向けのパッケージの紙化が求められていることも事実です。

ザ・パックでは、冷凍食品市場と同様に拡大を続ける、食品テイクアウト・デリバリー市場向けパッケージの開発に以前から力を入れて取り組んできました。
紙製のテーパートレーや仕切り付きの紙製お弁当箱、中身が見えるようにプラスチックのフタと紙製の容器を組み合わせたパッケージなど、使いやすさと環境への優しさの両方を兼ね備えたパッケージの商品化に成功し、お客様にご採用いただくことも増えました。

紙製の食品用パッケージについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
【テイクアウト・デリバリー】今、おすすめしたい食品容器とは
【紙製深絞りトレー成形機導入】食品容器におけるプラスチックフリー、紙化対応

「食品用」であるだけでなく「冷凍食品用」となると、パッケージ開発のハードルはより高くなります。しかし、私たちにはこれまでの食品用パッケージ開発で培った技術や経験があります。これからも紙製食品パッケージの普及に努めるとともに、それらに新しい機能を付加し、その可能性を広げることで、冷凍食品向けのパッケージの開発にも積極的に取り組んでまいります。

完全な「紙化」には至っていませんが、現在開発を行っている冷凍食品向けパッケージについてはこちらの記事でご紹介しています。ぜひご覧ください。
【減プラ・紙化】冷凍食品向けパッケージのご紹介


総合パッケージメーカーであるザ・パックは、お客様が考える課題に向き合い、パッケージを通して解決するアイディアをご提供します。
具体的な課題、ご相談やご要望をお持ちの方は、お手数ですが商品お問い合わせまで一度ご連絡ください。

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これからも「つつむを知る」では、他のコンテンツでは発信できないパッケージの最新トレンドや、パッケージ製作をご検討中の皆さまの役に立つ情報を色々とお伝えしていきます!
ザ・パックへのお問い合わせやご依頼は、お問い合わせフォームよりお寄せください。

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