【SDGs対応】パッケージで社会貢献!付加価値が高いおすすめの素材 その2

「社会貢献に直結するおすすめのパッケージ素材シリーズ」として、前回は、廃棄物を有効活用した素材をご紹介しました。
【SDGs対策】パッケージで社会貢献!付加価値が高いおすすめの素材その1
第2回にあたる今回は、日本の自然環境の保全・再生に直結する素材をご紹介します。
今回ご紹介する素材が開発された背景にある日本が抱える森林環境問題については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
【紙をすすめる理由】日本の森林環境問題とパッケージを通じた解決策
ザ・パックの商品の約7割は「紙加工品」で、そのほとんどは木を原料としています。
森林資源を使用するメーカーとしての責任を果たすため、「私達は人と自然を愛し夢のある未来をみつめかけがえのない地球を大切にし広く社会に貢献します」という環境理念のもと、長年さまざまな活動・開発を行ってきました。
ザ・パックの環境・社会活動に関するWebページはこちら
今回はこれまでの取り組みを通して開発された、日本の自然環境の保全につながる素材・商品についてご紹介します。
ザ・パックフォレスト環境基金対象アイテム
はじめに、「フォレスト環境基金」の対象アイテムについてご紹介します。
フォレスト環境基金とは、ザ・パックが20年以上前から独自に取り組み続けてきた、森林保全活動です。
環境に配慮した素材を使用し、「フォレストマーク」が表示されているパッケージの出荷金額の一部は、環境保全基金としてNPO法人「地球と未来の環境基金(EFF)」が管理する「フォレスト環境基金」へと拠出し、植林・保全活動の費用に充てています。
詳しい活動内容については下記の記事でご紹介しています。
【フォレスト環境基金活動】ザ・パックが推進する植林・森林保全活動について
ここでは、「フォレスト環境基金」の対象となる環境対応アイテムの一部をご紹介します。
<「フォレスト環境基金」対象となる環境対応アイテム(一部)>
- バガス混抄紙
- シュガーブラウン
- フォレストライト
- エコ・ステッチャー
バガス混抄紙
「バガス混抄紙」とは、「バガス」を原料とする紙です。
紙自体に薄いクリーム色がついており、自然の風合いがある点が特徴です。
バガスとは、フランス語でサトウキビの絞りかすを意味します。製糖工場で糖分を絞り終えたもので、従来はほとんどがゴミとして処理されていました。
そのため、バガスを紙の原料として使用することは、資源の有効活用といえます。
サトウキビは樹木と比較すると成長が早いため、樹木よりも二酸化炭素の吸収力に優れることから、地球温暖化の抑制にも効果が期待できます。
紙袋用のバガス混抄紙は、印刷適正を上げるため片面には平滑にする加工が施されており、もう片面はざらざらとした風合いがあるのが特徴です。
箱に用いる厚手のオリジナルバガス混抄紙「バニラカラー」「カスタードカラー」もご用意しています。
バニラカラーとカスタードカラーは色味が異なるため、用途やイメージに合わせてお好きな種類をお選びいただけます。
どちらも温かみのあるナチュラルな色がついた原紙ですので、素材の色を活かし、印刷面積を減らすことで、インクの使用量を減らすことも可能です。
シュガーブラウン
「シュガーブラウン」とは、原料に古紙を約70%使用した、ザ・パックオリジナルの紙です。
表面が風合いのあるホワイト、裏面が濃いブラウンで、独特な雰囲気のあるリバーシブルペーパーです。
箱用と紙袋用、両方のご用意があるため、同じブランドの商品には、紙袋も箱も同じ素材を使用して統一感を出したい!という場合におすすめです。
フォレストライト
「フォレストライト」とは、坪量以上の質感がある、紙袋用の白い紙です。
一般的な紙よりパルプ繊維の密度が低いのが特徴です。
厚みがありながらも、使用する原料の量が少ないため、木材の消費量削減に貢献します。
より少ない原料から成る紙であることから、「改正容器リサイクル法」の「容器包装廃棄物の排出抑制の促進」に対応した紙といえます。
参照:環境省「容器リサイクル法とは」(参照日2022年1月19日)
使用する資源はなるべく減らして環境に配慮しつつ、しっかり感も出したいという場合におすすめです。
エコ・ステッチャー
「エコ・ステッチャー」とは、輸送用の段ボールなどで使用されている止め金具に代わるアイテムです。
企業間での輸送の際などに使用されている段ボールで、ホチキスの針のような金具で接合されているものを見たことはありませんか。
その止め金具をつける代わりに、パルプ製の糸で段ボールを縫い合わせて接合するのがエコ・ステッチャーです。
縫い終わりから糸を引き抜くのみで簡単に取り外しが可能で、開封の際に中の商品を傷つける心配がありません。
パルプ製の糸を使用しているため、糸と段ボールを分別する必要がなく、リサイクルがしやすい点も特徴です。
一部ではありますが、「フォレスト環境基金」の対象となる環境対応アイテムをご紹介しました。
対象となっている商品は、それ自体が環境負荷の低減に配慮されたものです。
さらに、商品の出荷金額の一部が、森林保全活動の資金として拠出されることで、日本の森林環境にも貢献できます。
限られた森林資源を適切に利用しつつ、豊かな森林資源を将来へ受け継ぐお手伝いをすること。
そのために、「フォレスト環境基金」はあります。
対象の素材や商品をご採用いただいた場合だけでなく、企業・団体としてフォレスト環境基金の趣旨に賛同し、参画を希望される場合にも、パッケージへのフォレストマーク表示(基金への拠出)は可能です。
ご興味のある方は、ぜひ商品お問い合わせからご連絡ください。
フォレスト環境基金活動に関するWebページはこちら
ジャパンネイチャーペーパー
次に、使えば使うほど日本の自然環境保全につながる、「ジャパンネイチャーペーパー」をご紹介します。
ジャパンネイチャーペーパーとは、稲わらやウッドチップなどをパルプ化し、原材料の一部に使用した紙です。
これらの原材料は、日本の生物多様性豊かな自然環境の保全や再生を目指して活動をする日本自然保護協会様より、その活動地から調達しているものです。
現在、日本の里山や森林の生物多様性は危機的な状況に陥っています。
ジャパンネイチャーペーパーの原材料である稲わらは里山の再生につながる田んぼのみから採取し、ウッドチップは生物多様性豊かな森林の再生につながる木材を活用しています。
つまり、冒頭に記載した通り、ジャパンネイチャーペーパーの利用が増えれば増えるほど、日本の自然環境の保全や再生につながるのです。
ジャパンネイチャーペーパーを使用したパッケージに表示することができる、当社オリジナルのマークもご用意しています。
日本の里山や森林を保全し、従来あった健康な状態に再生する活動に貢献していることを、わかりやすく消費者へアピールすることができます。
日本の森林保全につながるパッケージ
パッケージは商品を保護し、持ち運びを可能にするだけでなく、美粧性や快適さなどの価値を商品に付加するものでもあります。
しかし同時に、その役割を終えた後は廃棄されることがほとんどであることも事実です。
最終的には捨てられてしまうことが目に見えている商品を取り扱うメーカーであるからこそ、持続可能な循環型社会を目指し、環境保全や環境負荷の軽減に取り組み続けてきました。
ザ・パックの環境配慮型素材の開発の歴史は、1993年に開発したバガスペーパー(バガス混抄紙)から始まりました。
その後も、1995年からはケナフペーパー、そして1999年にはスイアルペーパー、2002年3月よりはアシペーパー、といったように現在まで続いています。
開発した素材のなかには、現在は取り扱いが終了しているものもありますが、当時の社会課題や状況に合わせ、ザ・パックができることは何かを模索してきた道のりは無駄ではありません。
持続可能なパッケージ素材の開発の歴史はこれからも続いていきます。
前回から2回にわたってご紹介してきた「社会貢献に直結するおすすめのパッケージ素材シリーズ」ですが、引き続きパッケージを通じて社会貢献するアイディアを模索し続けていきます。
使用する素材や、環境への配慮をわかりやすく伝える環境マーク、文言など、パッケージを通じて企業やブランドとしてのメッセージを伝えるための方法のご提案もお任せください。
総合パッケージメーカーであるザ・パックは、お客様が考える課題に向き合い、パッケージを通して解決するアイディアをご提供します。
具体的な課題、ご相談やご要望をお持ちの方は、お手数ですが商品お問い合わせまで一度ご連絡ください。
これからも「つつむを知る」では、他のコンテンツでは発信できないパッケージの最新トレンドや、パッケージ製作をご検討中の皆さまの役に立つ情報を色々とお伝えしていきます!
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