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【廃棄物活用】パッケージブランド「エコカラ」とは

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【廃棄物活用】パッケージブランド「エコカラ」とは

SDGsを掲げた、「持続可能な社会」の実現に向けた活動が世界各国でひろがりをみせています。

技術進化により、あらゆる面で便利な時代になった現代社会においては、モノが溢れ、利便性を追求するあまり、使い捨て商品が増加。“モノの大切さ”を軽視してしまいがちな生活になっている方も少なくないのではないでしょうか。
それに伴って必然的に増加するのが、「廃棄物(ごみ)」です。廃棄物の増加は、有限である資源の浪費や枯渇、GHG(温室効果ガス)排出量増加につながり、「持続可能な社会」の実現を困難にします。

SDGsの12番の目標として「つくる責任 つかう責任」とあるように、モノを製造する側にも、モノを使用する側も、責任ある行動が求められています。
アパレル業界では、不要になった衣類を回収するボックスを店頭に設置し、回収した衣類をリメイクしたり、糸に紡績し直して新しい服として再生したりと、廃棄衣類削減に取り組む事例も増えました。
ほかにも、化粧品業界では、空の容器を回収して再び容器としてリサイクルするなど、企業としての社会的責任を果たそうとする動きが加速しています。

ザ・パックでは、企業の事業活動において発生してしまう廃棄物を「パッケージの材料」として再利用する取り組みを開始しました。それにより、各企業様における「廃棄物削減」や「持続可能な社会の実現」に向けた取り組みを支援します。

今回は、日本における廃棄物処理の現状と、廃棄物削減を支援するザ・パックオリジナルパッケージブランド「エコカラ」についてご紹介します。

事業活動に伴う廃棄物の排出量

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ひとえに「廃棄物」といっても、家庭から排出されるものと企業の事業活動から排出されるものがあります。皆さんは、日本国内において、事業活動に伴う廃棄物の排出量がどのくらいかご存じでしょうか。

日本の廃棄物は、1970年に制定された「廃棄物処理法」によって「産業廃棄物」と「一般廃棄物」の2つに大別されています。
「産業廃棄物」とは、事業活動に伴い生じた、法令で定められた20種類※のことを指します。
一方、「一般廃棄物」は、「産業廃棄物以外」の廃棄物です。
企業の事業活動に伴って生じた廃棄物であっても、「法令で定められた20種類」に該当しない場合は「一般廃棄物」になります。これは、一般廃棄物の中の「事業系ごみ」に分類されます。
参照:東京都環境局「産業廃棄物の具体例」(2018年2月9日)

環境省の調査によると、2021年度における「産業廃棄物」の全国排出量は370,568千トン、一般廃棄物に含まれる「事業系ごみ」は11,710千トンです。2020年と比べると、産業廃棄物は3,250千トン、事業系ごみは6万トン減少しています。
参照:
環境省「産業廃棄物の排出及び処理状況(令和3年度速報値)」(2023年3月)
環境省「一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和3年度)について」(2023年3月30日)

事業活動に伴って排出される廃棄物(「産業廃棄物」と「事業系ごみ」)は、減少傾向にあります。
しかし、GHG(温室効果ガス)排出量削減の観点から見ると、日本の廃棄物処理には課題があります。
日本の廃棄物処理は、世界各国と比較してどのような違いがあるのでしょうか。

日本における廃棄物処理とその影響

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廃棄物処理ソリューションを提供するヨーロッパのSENSONEO社は、世界各国の「廃棄物の量」と「処理方法」を集計し、「Global Waste Index(国際廃棄物指標)」を発表しています。
SENSONEO社によると、日本の2022年度における1人当たりの廃棄物発生量は336kg。そのうちの268kgが焼却、66kgがリサイクル、3kgが埋め立てにより処理されています。
日本以外の対象国※と比較してみると、日本における廃棄物の発生量は少ない一方で、リサイクル率が低く、焼却率が高いことがわかります。
参照:SENSONEO「Global Waste Index
※調査対象は、日本を含む全38か国

廃棄物を焼却する際には、地球温暖化の原因となるGHG(温室効果ガス)が排出されます。
2018年度の廃棄物焼却によるGHG排出量は3,782万トン(二酸化炭素換算)。2005年度と比べると16.3%程度削減できているものの、2009年度以降はほぼ横ばいに推移していて、高止まりの状況にあります。
参照:環境省「廃棄物分野における地球温暖化対策について」(2021年4月9日)

焼却により発生するのは、GHGだけではありません。焼却炉から、有毒な環境汚染物質である「ダイオキシン」も発生しています。空中に放出されたダイオキシンは、水や土壌を汚染し、食物連鎖を通して人体にも蓄積されるリスクがあります。

廃棄物活用パッケージブランド「エコカラ」とは

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廃棄物問題を解決していくためには、廃棄物排出量を減らす努力が不可欠です。しかしながら、企業が事業をおこなううえで、廃棄物の発生は避けられません。

そこで、「“廃棄物を廃棄物にしない”ための支援ができないか」という想いから開発がスタートし、誕生したのが「エコカラ」ブランドです。
「エコカラ」ブランドは、企業の事業活動に伴って発生する「廃棄物」を市場から回収し、高濃度でプラスチックと混合させることで各種パッケージへと生まれ変わらせた、ザ・パックオリジナルのパッケージブランドです。
参照:廃材をアップサイクルしたパッケージ「エコカラ」ブランドを販売開始

「エコカラ」ブランドの第一弾は、「卵殻(タマゴのカラ)」を活用したパッケージです。

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日本の卵の消費量は世界第2位であり、年間約26万トンの卵殻が排出されています。食品製造業から発生する卵殻は、動植物性残さとして「産業廃棄物」の扱いとなります。最近では、カルシウム強化食品や土壌改良剤、肥料などに活用されることも増えてきましたが、約8割は「産業廃棄物」として処分されているのが現状です。
そこに着目し、「エコカラ」ブランドの第一弾として、「卵殻」を活用することになりました。

卵を大量に使用する企業から排出される「卵殻」を回収し、その「卵殻」を石油由来のプラスチック原料の代わりに配合。重量比で3~51%まで卵殻を配合することができ、現在のラインアップは、「エコカラフィルム(手提げ袋などのフィルム製品)」と「エコカラトレー(食品トレーなどのシート成型品)」です。
関連記事:卵殻を活用したパッケージのご紹介

第一弾が「卵殻」活用パッケージであることや「エコカラ」というブランド名から、すっかり“タマゴのカラ”のイメージがついてしまったかもしれません。しかし、「エコカラ」で活用するのは「卵殻」だけではありません。
今後は、「カカオハスク」や「コーヒー豆のかす」などを活用した「エコカラ」パッケージも展開していく予定です。

生産時に発生した廃棄物(卵殻やカカオハスクなど)や、回収した自社の使用済み製品(古着など)を活用してパッケージに生まれ変わらせることは、廃棄物排出量削減につながります。それだけでなく、企業としての取り組みを可視化することにもつながり、消費者の共感を得るためのツールにもなり得ます。

廃棄物の削減方法をお考えの方や、SDGsの目標達成につながるパッケージの製造をご希望の方は、ぜひザ・パックにご相談ください。各企業様の「つくる責任」を果たすためのソリューションをご提案します。


総合パッケージメーカーであるザ・パックは、お客様が考える課題に向き合い、パッケージを通して解決するアイディアをご提供します。
具体的な課題、ご相談やご要望をお持ちの方は、お手数ですが商品お問い合わせまで一度ご連絡ください。

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