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【資源循環】梱包材を利活用!環境への取り組みを消費者に伝えるパッケージとは(積水ハウス株式会社様)

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【資源循環】梱包材を利活用!環境への取り組みを消費者に伝えるパッケージとは(積水ハウス株式会社様)

企業の事業活動、企業から発信される情報には、その企業に関わる人々(主に消費者)への影響力があります。
環境問題への対応が急務となっている現在、各企業は課題解決へ向けて消費者をリードするような活動や情報発信に取り組むことが求められます。事業活動に伴って発生する環境負荷がどれほどのものなのかを開示し、負荷低減に向けた取り組みを推進することも責任があるのです。

大阪市北区に本社を置く住宅メーカーである積水ハウス株式会社様は、事業活動において「環境配慮」という観点を追求し、長年取り組み続けてきた企業です。1999年に業界に先駆けて発表した「環境未来計画」のもと、廃棄物の埋め立てや単純焼却をせず、100%リサイクルするゼロエミッション活動を始められています。
参照:積水ハウス株式会社「プラスチックの資源循環 リサイクル率100%の秘訣」(2022年6月24日)

この取り組みを消費者によりわかりやすく伝えるために「サーキュラーデザインプロジェクト」の一環として開発された、オリジナル原紙を使った「紙袋」があります。
今回はその紙袋が誕生した背景や、新たに生まれた“価値”についてご紹介します。

紙袋リニューアルにあたっての課題

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デジタル化が進みペーパーレスで提供される情報が増える一方で、手元に残る資料として、パンフレットやカタログなどの書類はまだまだ欠かせません。そのため、積水ハウス株式会社様では、お客様に書類をお持ち帰りいただくための「袋」を用意されています。 以前は、紙袋だけでなくプラスチック製袋も使用していましたが、プラスチック使用量削減への取り組みとして、「プラスチック製袋の廃止」を決定。それに伴い、当時使用していた紙袋についても仕様を見直すこととなりました。

リニューアルにあたっての課題は、「自社の環境配慮アクションが消費者に伝わりやすい紙袋」にすること。
もともとザ・パックで製造していた積水ハウス株式会社様の紙袋は、環境負荷低減の観点から古紙パルプ30%配合の原紙が使用され、底面には「エコマーク」が印刷されていました。しかし、底面のマークに消費者が気付かなければ、紙袋を通して積水ハウス株式会社様の「環境配慮アクション」を伝えることができません。

ザ・パックが独自でおこなった生活者調査※では、「パッケージに環境ラベルがついていたことに気付いていない」人は約6割。その結果を考慮すると、当時使用していた紙袋は、「環境配慮アクション」を消費者に伝えるツールとしては課題がある状態でした。

※【調査概要】
調査対象:全国の18歳~60代の男女(合計1,000名)
調査期間:2022年3月22日(火)~3月25日(金)
調査委託先:マクロミル
参考記事:【生活者調査報告】環境・資源に対する意識・行動

「サーキュラーデザインプロジェクト紙袋」の誕生背景

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積水ハウス株式会社様の担当営業である中本は、リニューアルに向けての課題をヒアリングしたうえで、「自社の環境配慮アクションが消費者に伝わりやすい紙袋」にするために、「まずは紙袋に目を留めてもらう仕掛けが必要だ」と考えます。積水ハウス株式会社様の環境配慮への強い信念やこだわりを知っていた中本は、“何か特別なご提案をしたい”と考え、ストーリー性のある「オリジナル原紙」を提案することに決めました。

着目したのは、積水ハウス株式会社様の施工現場で発生する「衛生梱包紙」。「衛生梱包紙」とは、建築資材を梱包する際に、角を衝撃から守る緩衝材として用いられているパルプモールドのことです。パルプモールドは、紙と同じくパルプを原料とすることから、積水ハウス株式会社様の「オリジナル原紙」をつくるための材料として最適でした。

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すでに積水ハウス株式会社様が取り組まれている「建築廃棄物の100%リサイクル」にも通じる取り組みとして、「衛生梱包紙」を紙の原料としてリサイクルできないか。そうすれば、紙袋が、積水ハウス株式会社様の環境への取り組みを伝えるツールになるのではないか、と考えました。
参照:積水ハウス株式会社様「ECO FIRST PARK(資源の泉 資源循環センター)」

製紙メーカーと協業し、試作を重ねた末に誕生したのが「衛生梱包紙入りオリジナル原紙」です。
積水ハウス株式会社様で回収した衛生梱包紙は、製紙工場で溶解し、古紙パルプと混ぜ合わせることで「紙の原料」としてよみがえります。
資源循環に力を入れている積水ハウス株式会社様の取り組み姿勢を表現する“ストーリー性のある紙”として評価され、「衛生梱包紙入りオリジナル原紙」をご採用いただきました。

「衛生梱包紙入りオリジナル原紙」が醸成するもの

「衛生梱包紙入りオリジナル原紙」でつくった紙袋がこちらです。

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紙には茶色い繊維がランダムに混ざっていて、“何かが混ざっている”ことが一目でわかります。

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“何かが混ざっている”ということに気付くと、混ざっているものが何なのか気になってくるのではないでしょうか。
「目に留めてもらい、気にも留めてもらう」。それこそが私たちが目指した紙袋です。
紙袋の底面には、積水ハウス株式会社様の取り組みを示すオリジナルのマークとともに、紙の原料として「建築資材の梱包材(衛生梱包紙)」が利活用されていること、そして、紙袋は資源としてのリサイクルを推進していることを示すメッセージが印刷されています。

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リニューアルした紙袋に関して、この紙袋を使う積水ハウス株式会社様の営業の方からも嬉しい声をいただいています。

<積水ハウス株式会社様 営業の方の声>

  • 衛生梱包紙が、お客様へお届けするツール(紙袋)として新たに生まれ変わることで、より当社の資源循環への想いが(お客様に)伝わると感じています。
  • SDGsについて(お客様と)お話しするきっかけづくりとして、とても良いと思います。
  • 当社の長年培ってきた資源循環の取り組みをコミュニケーションに変える試みに刺激を受け、自分にできることを考えるきっかけになりました。


企業の取り組みを消費者に伝えるツールとしての可能性を持つ「紙袋」。
積水ハウス株式会社様と消費者をつなぎ、環境への取り組みについて意見交換をするきっかけづくりにもなっているようです。

社会課題解決へ向け、企業が取り組むことは大切です。しかし、課題解決には、より多くの人(消費者)の理解と協力が欠かせません。取り組んでいることの意義や意味を消費者に伝えることで、環境問題を“自分ごと”として捉えてもらい、自分たちにできることを「考えよう」「やってみよう」というマインドを醸成すること。それが企業に求められる役割なのではないでしょうか。

ザ・パックはパッケージメーカーとして、各企業の取り組みや想いを消費者に伝えるツールとしてのパッケージを提供します。社会課題解決に向けた取り組みに関する消費者の認知度向上や、企業メッセージの伝達に課題をお持ちの方は、「パッケージを通じた消費者とのコミュニケーション」に取り組んでみることをぜひご検討ください。

総合パッケージメーカーであるザ・パックは、お客様が考える課題に向き合い、パッケージを通して解決するアイディアをご提供します。
具体的な課題、ご相談やご要望をお持ちの方は、お手数ですが商品お問い合わせまで一度ご連絡ください。

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これからも「つつむを知る」では、他のコンテンツでは発信できないパッケージの最新トレンドや、パッケージ製作をご検討中の皆さまの役に立つ情報を色々とお伝えしていきます!
ザ・パックへのお問い合わせやご依頼は、お問い合わせフォームよりお寄せください。

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