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【リサイクル】紙製パッケージの再資源化

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【リサイクル】紙製パッケージの再資源化

日本の古紙回収率は85.0%(2020年)と、非常に高い水準であることをご存じでしょうか。世界的に見ても平均を上回る回収率となっており、それには行政・自治体による回収が広く定着している点が要因として大きいでしょう。
また古紙利用率も年々増加しており、現在67.2%が製紙原料として再利用されています。
(参照:公益財団法人 古紙再生促進センター
 http://www.prpc.or.jp/recycle/number/ )

「紙」は、使用した後も種類ごとに分別することで、既存の回収システムを活用して資源として繰り返しリサイクルできる循環型素材であると言えます。

紙のパッケージというと「環境にやさしい」イメージがありますが、具体的にどんな点で環境負荷が少なく、持続可能な素材であるか、ということを今回の記事ではご紹介していきます。

紙製品のリサイクルの仕組みとメリット

紙製品のリサイクルの仕組みとメリット
家庭等から回収された古紙は、回収車両で古紙問屋へ運ばれ種類ごとに分別した後ワイヤーで大きな塊に圧縮梱包されます。上の写真がその古紙の塊です。
この塊は紙パルプの繊維の長さ、紙の色などで分別されており、古紙の価値(相場)もそれぞれ異なります。ここでの分別が後の再生紙抄造において重要なポイントとなります。 製紙工場へ運ばれた古紙の塊は、水と混ぜて液状に溶かすことで再び原料として生まれ変わります。
この際に、どんな古紙原料をどんな割合でブレンドするかで再生紙の色や質感にも様々な特徴を出すことが出来ます。そのためにも、種類別で分別されていることは不可欠です。

よく知られた紙製品では、飲料(牛乳)パック由来の古紙は良質なパルプで出来ているため、トイレットペーパーやティッシュペーパーにリサイクルされるなどしています。
また、紙袋用の紙としてリサイクルするときはある程度の強度が必要となります。その為パルプ繊維の長い種類の古紙をブレンドするなど、紙袋用に適した配合が重要です。

紙製品がリサイクル(循環利用)に適している点は二つあります。
一つ目は、市中回収からのリサイクル技術と回収ルートが既に確立していることです。
紙袋や紙箱をボロボロになるまでリユース(再使用)した後でも、きちんと分別して処理することでまた新たな資源として生まれ変わらせることが出来ます。

二つ目は、高い古紙配合率の原紙を作ることが可能で、100%再生紙も比較的導入しやすい点です。
古紙配合率が高いほど、廃棄される紙ごみを減らし、また新たな資源(木材パルプ)を消費せずにリサイクルの輪を繋げることができます。

古紙含有率の高い箱・袋の素材

古紙含有率の高い箱・袋の素材
紙箱、化粧箱を作る際に使用する板紙(厚紙)で古紙が配合されたものは、白地、クラフト地、ベージュ地、リバーシブル等、幅広いバリエーションでご用意しています。
表現したいデザインによっては、板紙自体に古紙由来のテクスチャーと地色が付いていることで印刷が最小限で済むため、余分なインキを使わずに済むというメリットもあります。

古紙が配合された紙袋用の原紙
紙袋用の原紙で古紙が配合されたものも、白地、クラフト地、ベージュ地、リバーシブル等、板紙と同様に幅広くご用意しています。
「リサイクル紙」というとクラフト地(茶色)のナチュラルな紙袋を連想する方が多いと思いますが、配合する古紙によっては白やグレーなどスタイリッシュなイメージの表現も可能です。

箱・袋どちらの場合でも、古紙含有率だけでなく、合わせて森林認証紙やザ・パック独自のフォレスト環境基金対象紙(参照:フォレスト環境基金)などの表示が可能な原紙から、ご要望に合わせてご提案いたします。

紙製パルプモールド
昨今、脱プラスチックの観点から需要が高まっている紙製のパルプモールドも、古紙を再生して作られています。
たまごパックや青果物のトレー、更には工業用の緩衝材などに活用されており、使用後は再度古紙として繰り返しリサイクルすることが出来ます。

※再生古紙由来のパルプモールドは、食品が直接触れる容器としては使用できません。
 食品容器としては非木材パルプ由来のモールドをご提案いたします。
※食べ物や油、臭いが付いた紙はリサイクルの対象外となります。

リサイクルに適した紙箱・紙袋の表面加工方法とは

リサイクルに適した紙箱・紙袋の表面加工方法とは
前回のブログ
でもお伝えしたように、リサイクル(再資源化)するためには単一素材であることが重要です。
耐水性を上げる、見た目にツヤ感を出すなどの目的で使われるラミネートコーティングは、プラスチックのフィルムを貼り合わせているため、市中回収の対象外となります。
また、ホイル紙などアルミ箔を貼り合わせたものやワックスペーパー、ストーンペーパーなども対象外となることが多いでしょう。

ザ・パックでは、リサイクル可能な加工方法の中から、耐水性やツヤ感などをできるだけ再現できるよう研究開発を続けています。

高輝度シルバー、パール印刷
・高輝度シルバー、パール印刷
アルミ箔やラミネートなどの貼り付けをせず、印刷で高い輝度を表現しています。

マットニス、ツヤニス加工
・マットニス、ツヤニス加工
ニス加工を印刷の上に施すことによって、デザイン面ではマット感やツヤ感を表現することができ、機能面では色落ちを軽減させる効果があります。

撥水加工マーク
・撥水加工
紙袋にラミネートコーティングをする理由として、雨などの水濡れから紙袋を守る点が代表的です。
ラミネートなしでもある程度水を弾くようなニス加工を各種開発し、上画像のようなマークをご用意しました。

疑似ワックスペーパー風デザイン
・疑似ワックスペーパー風デザイン
風合いのあるワックスペーパーの紙袋に見えますが、これはデザインで表現された疑似プリントです。
もちろんリサイクルすることも可能です。

「リサイクル可能な紙パッケージ」「リサイクル紙を使ったパッケージ」と言うと、シンプルで素朴なクラフト地のパッケージを連想するのではないでしょうか。
ザ・パックではブランドの世界観を表現し、商品の魅力を高めるパッケージ作りを目指しております。今世界で求められている循環性・持続性を担保しながらも、手にする方がワクワクするような表現方法の開発をこれからも続けていきます。

再資源化可能な紙パッケージ、また再生素材を使ったパッケージについてご検討される際は、ぜひザ・パックにご相談下さい!
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これからも「つつむを知る」では、他のコンテンツでは発信できないパッケージの最新トレンドや、パッケージ製作をご検討中の皆さまの役に立つ情報を色々とお伝えしていきます!
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