【物流生産性向上】人手不足解消に貢献するパッケージアイデアとは

総務省が2024年に公表した情報通信白書によると、日本でのインターネットショッピングの利用率は73.4%と報告されています。
参照:総務省「令和6年版情報通信白書」(2024年7月)
EC(通販)での買い物はますます一般化しており、衣類や食品、日用品など、さまざまな商品がECで購入可能になりました。いつでもどこでも購入できる利便性の高さから、ほとんどの買い物をECで済ませているという方も多いのではないでしょうか。
EC市場が成長を続ける一方で物流業界の課題は深刻化し、関連企業は人手不足の解消や物流の効率化などへの取り組みが急務となっています。
そこで今回は、物流生産性の向上に貢献するパッケージアイデアをご紹介します。
企業が抱える物流課題
物流業界が抱える課題のなかでも、特に注目されているのが「物流の2024年問題」です。
帝国データバンクの調査によると、物流の2024年問題に関するマイナスの影響を受けている企業は68.6%に上ります。具体的な影響としては、物流コストの増加、人件費の増加、人手不足の悪化などがあげられています。
参照:株式会社帝国データバンク「2024年問題に対する企業の意識調査」(2024年1月26日)
調査結果にもあるように、「人手不足」は多くの企業が抱える課題です。
ECで注文のあった商品を消費者に届ける過程では、荷物の仕分けや梱包、積み込みをおこなう作業員やトラックドライバー、配達員など、非常に多くの労働力が必要です。
労働力を削減し効率化するためには、各フェーズで使用するパッケージにも配慮する必要があります。以下に示す項目が、省人省力化において特に重要なポイントです。
梱包時 | ・商品梱包時の作業性が良いこと ・梱包資材が管理しやすいこと |
輸送時 | ・輸送効率が良いこと |
配送時 | ・配送効率が良いこと ・再配達の抑制に寄与する仕様であること(ポスト投函可能、置き配に適した仕様など) |
ここからは、上記ポイントに基づき、「梱包時」および「輸送時」の省人省力化に寄与するアイデアをご紹介します。
※「配送時」の省人省力化に貢献する通販パッケージについては、下記「関連記事」内でご紹介しています。ご興味のある方はぜひご一読ください。
関連記事:
【再配達抑制】物流課題解決に貢献する薄型配送用パッケージとは
【2024年問題対応】置き配に対応した通販パッケージとは
梱包時の作業性向上に貢献する通販パッケージ
はじめに、通販パッケージの形状や設計を工夫することで、商品梱包時の作業性向上に貢献するアイデアをご紹介します。
①ワンタッチ/テープレス形式
テープなどを使用せずに組み立てや封緘ができる、作業性に優れた形式の配送箱です。
底の部分が糊貼りされているため、ワンタッチで組み立て可能です。また、差し込み部分は一度差し込むと抜けないように設計されているため、差し込むだけで簡単に封緘することができます。
②CC-PACK®
組み立て作業が不要な宅配袋は、組み立てが必要な配送箱と比べて作業性の面で優れています。一方で、紙やプラスチックでできた宅配袋では「きちんと内容物を保護できるか心配・・・」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでおすすめしたいアイテムが、ザ・パックオリジナル商品「CC-PACK®」です。
CC-PACK®とは、段ボール素材のような緩衝性のある素材を使用した宅配袋です。
段ボール素材と比較して柔軟性が高いため、さまざまな内容物にフレキシブルに対応し、厚みのあるものでも包むことができます。素材自体に緩衝性があるため、気泡緩衝材などの緩衝材を使用することなく梱包可能です。
また、すべて紙素材なので、プラスチックの気泡緩衝材などを使用した宅配袋と比較して環境負荷が低く、段ボールと同じようにそのままリサイクルできる点もメリットです。
緩衝性は不要で、宅配袋での梱包作業を効率化したいという方には、自動包装機対応「紙製宅配袋」もおすすめです。
ご興味のある方は、ぜひこちらの記事をご覧ください。
JAPAN PACK 2023 日本包装産業展 出展のご報告 ―紙製宅配袋 自動包装機のご紹介―
輸送効率向上につながる物流関連資材アイデア
続いて、物流関連資材の工夫による輸送効率向上と物流コスト削減に寄与するアイデアをご紹介します。
①梱包資材のリサイズ
輸送時の条件にあわせて梱包資材を見直すことで、輸送効率向上が期待できる場合があります。
たとえば、輸送用トラックの荷台やパレットにより多くの商品を積載するために、外装段ボールケースのサイズをリサイズしたり、異なるサイズの外装段ボールケースをより効率的に積載できるようなサイズ設計に変更したりすることなどが考えられます。
改善策は輸送条件によって異なるため、梱包資材のリサイズによる輸送効率向上に興味のある方は、ぜひザ・パックにお問い合わせください。
②パレット輸送の導入
物流の2024年問題に対応するためには、荷役時間の削減が重要です。そのため、フォークリフトなどで複数の荷物を一度に効率的に運搬することができる「パレット」と呼ばれる荷役台の活用が推奨されています。
参照:国土交通省「物流の適正化・生産性向上に向けた荷主事業者・物流事業者の取組に関するガイドライン」(2023年6月2日)
国土交通省ではパレット標準化に向けた検討がおこなわれるなど、今後ますますパレットの活用が進んでいくことが予想されます。
パレットと言えば、木製や樹脂製のものが一般的ですが、段ボールでもパレットを製造することが可能です。
耐久性の面では木製や樹脂製のパレットに劣りますが、下記の点がメリットです。
- 木製や樹脂製のパレットより軽量かつ安価
- 掲載物やコンテナサイズにあわせて自由に寸法を設定できる
- リサイクルが容易
- 輸出時でも燻蒸処理※が不要
※木製パレットで輸出をおこなう場合に必要な、熱や薬剤などで害虫や菌を駆除する処理
「作業性向上」や「輸送効率向上」により、梱包時や輸送時の人手不足解消に貢献するパッケージアイデアをご紹介しました。“人手不足解消に貢献するパッケージ”とひとくちに言ってもさまざまな切り口があります。そのため、それぞれの企業の取り扱い商品や業界などにあわせて最適な解決策を見つけることが重要です。
特に、取り扱う商品や資材が多岐にわたる物流業界においては、1種類のパッケージを変更するだけでは効果が限定的で、トータル的な見直しが必要な場合もあります。
たとえば、「梱包資材のリサイズ」をおこなう際には、外装段ボールケースのサイズだけでなく、中身の商品パッケージのサイズや他の種類の外装段ボールケースも見直す必要があるかもしれません。
そのような場合には、ザ・パックにご相談ください。総合パッケージメーカーとしての豊富な知識と経験を活かし、外装段ボールケースはもちろん、商品パッケージの紙箱や軟包装フィルムなど、あらゆるパッケージについてトータルでのご提案が可能です。
効率的な梱包と輸送による省人省力化は、企業の競争力の向上につながる重要な要素です。
物流課題の解決にお困りの企業様は、ぜひザ・パックにご相談ください。
内容物や梱包方法、輸送方法等の条件にあわせて機械化(自動化)を含めた最適なパッケージソリューションをご提供いたします。
総合パッケージメーカーであるザ・パックは、お客様が考える課題に向き合い、パッケージを通して解決するアイデアをご提供します。
具体的な課題、ご相談やご要望をお持ちの方は、お手数ですが商品お問い合わせまで一度ご連絡ください。
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