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箱のかたち、いろいろ。パート4(貼り箱編)

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箱のかたち、いろいろ。パート4(貼り箱編)

ザ・パックのブログ「つつむを知る」では、「箱のかたち、いろいろ。」シリーズとして、「紙箱(紙製の箱)」をメインに箱のバリエーションや特徴をご紹介しています。パート1では「組み立て式紙箱(組み箱)」、パート2とパート3では「テーパーボックス」についてご紹介しました。
過去の「箱のかたち、いろいろ。」シリーズ:
箱のかたち、いろいろ。パート1(組み立て式紙箱編)
箱のかたち、いろいろ。パート2(テーパーボックス編①)
箱のかたち、いろいろ。パート3(テーパーボックス編②)

今回は、紙箱のバリエーションのひとつである「貼り箱(はりばこ)」の代表的な形式についてご紹介します。

貼り箱とは

貼り箱とは、立体の状態で納品される、組み立て不要な紙箱です。一般的には、芯材となる厚紙で箱のかたちを形成し、その上に色紙や印刷された紙を貼ってつくられます。 特徴としては、丈夫で高級感があり、貼る紙の種類が多いことが挙げられます。組み立て式の箱では製造が難しい特殊な風合いのある紙も使用できるため、以下のような場合に特におすすめです。

  • 高級感があり、美粧性に優れた箱にしたい
  • 風合いや質感にこだわりたい
  • 消費者にパッケージを再利用してもらいたい

“貼り箱”という言葉自体はあまり聞きなじみがないかもしれませんが、お菓子のアソートボックスやジュエリー用のボックス、化粧品のギフトボックスなど、業種を問わず幅広い用途で使用されています。

手加工となる工程があり、全工程において機械製造可能な組み立て式紙箱(組み箱)と比較するとコストが高くなることが多いです。一方で、箱を組み立てる手間を削減できるため、商品をセットアップする方の負担を軽減でき、省人省力化や人件費削減に貢献できる可能性を秘めたパッケージでもあります。

形式バリエーション~貼り箱編~

ここからは貼り箱の代表的な形式バリエーションをご紹介します。

➀フタ身セパレート形式

blog_159_2l_フタ身セパレート形式.jpg
フタと身箱が分かれているタイプの貼り箱です。貼り箱のなかでもっとも一般的な形式で、高級感があり贈答用の商品のパッケージとして多く用いられます。
フタと身が独立しているため、身箱に中身を入れてディスプレイしたり、ECサイトやカタログに掲載する写真を撮影したりしやすい点もメリットです。
身箱よりも浅いフタにすればプレゼントボックスのようなカジュアルな印象になり、底面ギリギリまで届くような深さのフタであればスタイリッシュな印象になるなど、フタの深さの設定によっても印象が大きく変化します。


②印籠(いんろう)形式

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身箱の内部に、身箱よりも高さのある内枠が付いているタイプの貼り箱です。身の部分が二重になっているので、丈夫で高級感がある点が特長です。
また、フタ身セパレート形式とは異なり、フタと身の周囲の長さが同じなので、フタを閉じたときにフタと身がぴったりと合うのも特徴のひとつです。上の画像にあるようにフタと身の高さを少し低くすることで、内枠の部分を見えるようにすることも可能です。内枠を他の部分とは異なる色やデザインにすることで、フタと身の間からのぞいた時にアクセントになるなど、美粧性向上にもつながります。


③引き出し形式

blog_159_4l_引き出し形式.jpg
身箱を引き出して開けるタイプの貼り箱です。 商品の保管ケースや小物入れなどとして消費者に再利用してもらいやすいため、業種を問わず人気の高い形式です。
画像のように持ち手となるリボンを付けたり、身箱に指を入れるための穴を付けたりするなど、引き出しやすくするための加工にもバリエーションがあります。それにより印象も変化するので、商品のコンセプトや目指すイメージに合わせて最適な方法をご提案します。


④ブック形式

blog_141_3l_縫製品_巾着.jpg
フタと身箱が一体で、本の表紙を開くような開き方をするタイプの貼り箱です。 色紙や印刷された紙を芯材(厚紙)の両面に貼ってつくられたパーツ(表紙パーツ)に、身箱を組み合わせてできています。
本のような見た目を活かして、店頭で本棚のように陳列するのもおすすめです。


⑤折りたたみ可能形式

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貼り箱とは「立体の状態で納品される、組み立てが不要な紙箱」であるとご説明した通り、一般的な貼り箱は折りたたむことができません。しかし、なかには折りたたみ可能な貼り箱も存在します。
折りたたみ可能形式の貼り箱は、平らな状態で納品されるため省スペースであるほか、ワンタッチで簡単に組み立てられる点が特長です。

blog_141_3l_縫製品_巾着.jpg
箱のかたちを形成するために接着が必要な部分(黄色丸部分)の接着方法にはいくつかの種類があり、代表的なのは両面テープ※とマグネットです。両面テープの場合は表面に貼った状態で、マグネットの場合は箱に内蔵された状態で納品されます。
※両面テープの場合、組み立て後の折りたたみは不可
四隅(黄色丸部分)には何も施さず、フタのフラップ部分にマグネットを内蔵したり、差し込みを付けたりして固定できるようにすることも可能です。
高級感、省スペース、作業性、リユース性すべてを備えたパッケージです。


⑥変形

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これまでご紹介した形式はすべて四角形でしたが、曲線の入った形状など、四角形以外での製造も可能です。複雑すぎる形状は再現が難しいなどの制約はありますが、他にないようなオリジナル形状のパッケージはディスプレイ効果もあり消費者の興味を引きます。
ブランドや中身の商品に関連するモチーフをかたどったり、キャラクターのデザインを印刷したりする際などにおすすめです。


高級感を高める加工

ここからは、貼り箱の高級感をより高めるための加工をご紹介します。

➀シャープなエッジ

はじめにご紹介するのは、通常の貼り箱に比べて角をシャープにする加工です。
下図のようなイメージで紙に溝を入れることで、角を立たせることができ、洗練され、高級感のある仕上がりになります。

blog_141_3l_縫製品_巾着.jpg
この加工は、「芯材(厚紙)」に施す場合と「芯材に貼り付ける紙」に施す場合があります。ここでは代表的な例として、「芯材(厚紙)」にのみ施すパターンと、「芯材(厚紙)」と「芯材に貼り付ける紙」の両方に施すパターンをご紹介します。


  • 「芯材(厚紙)」にのみ施すパターン

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厚みのある芯材(厚紙)にV字の溝を入れることで、角の仕上がりをシャープにしている形式です。芯材(厚紙)の風合いを活かした木箱のような見た目で、高級感があります。


  • 「芯材(厚紙)」と「芯材に貼り付ける紙」の両方に施すパターン

blog_141_4l_ウォッシャブルペーパー.jpg
芯材(厚紙)と貼り付ける紙の両方にV字の溝を入れることで、より鋭角に仕上げた形式です。
高価格帯の電子機器や高級スイーツなどで採用されています。


②表面加工

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板紙でできた組み立て式紙箱(組み箱)のように、箔押しやエンボス(凹凸)などの表面加工を施すことが可能です。
先述した通り、貼り箱は組み箱と比べて表面に貼り付ける紙の選択肢が多いです。そのため、独特な質感のある紙と表面加工を組み合わせることで、唯一無二のオリジナリティを出すことができます。


今回は、紙箱のなかでも「貼り箱」に焦点を当ててご紹介しました。貼り箱の魅力を感じていただけましたでしょうか。
高級感と丈夫さを兼ね備えていることはもちろん、昨今はリユース性(再利用のしやすさ)の高さでも人気を集めている形式です。“包装資材”としての役割を終えたあとにも、収納ケースや小物入れとして再利用していただくことで、資源の有効活用に貢献します。さらに、再利用されたパッケージが消費者の日常に溶け込むことで、消費者とブランドの距離が縮まり、より愛着を感じるようになる=ブランドのファンになる効果も期待できるかもしれません。

決して安価なパッケージではありませんが、その分たくさんの魅力を持ち合わせたパッケージです。貼り箱の製造をお考えの方は、ぜひザ・パックにご相談ください。今回ご紹介しきれなかった形式や仕様を含めて最適なパッケージをご提案します。


総合パッケージメーカーであるザ・パックは、お客様が考える課題に向き合い、パッケージを通して解決するアイデアをご提供します。
具体的な課題、ご相談やご要望をお持ちの方は、お手数ですが商品お問い合わせまで一度ご連絡ください。

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これからも「つつむを知る」では、他のコンテンツでは発信できないパッケージの最新トレンドや、パッケージ製作をご検討中の皆さまの役に立つ情報を色々とお伝えしていきます!
ザ・パックへのお問い合わせやご依頼は、お問い合わせフォームよりお寄せください。

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