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【事例紹介】つくり手の想いを消費者に届ける「パッケージ」の可能性

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【事例紹介】つくり手の想いを消費者に届ける「パッケージ」の可能性

「ギフトを“贈る人”にも、楽しんで選んでもらいたい」。
ちきり清水商店株式会社の代表取締役社長、清水喜市郎様の言葉です。

上記のような考えのもと、商品だけでなく、パッケージの開発にも力を入れられているちきり清水商店株式会社様。どのようなこだわりを持って商品やパッケージの開発に取り組まれているのでしょうか。

今回は、ちきり清水商店株式会社様のパッケージ開発事例紹介の第2弾として、ちきり清水商店株式会社様の新商品とその開発背景、またパッケージづくりにあたってザ・パックがどう携わったのかを対談形式でご紹介します。
前回の対談記事をまだご覧になっていない方は、ぜひこちらの記事からご覧ください。
【事例紹介】看板商品の飛躍を支えるパッケージデザイン

対談者紹介

blog_128_2l_ちきり清水商店株式会社_清水社長様.jpg
大学卒業後、総合リゾート企業での営業を約8年間経験。2008年にちきり清水商店株式会社に入社。製造、財務、営業の部署を経て、2013年に代表取締役に就任。

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2012年入社。現在は東日本のお客様をメインに、パッケージに関わるディレクションやデザインを担当。アパレル、化粧品、土産菓子、食品と幅広いジャンルのパッケージデザインをおこなっている。2014年より、ちきり清水商店株式会社様を担当。

「イミ消費」を生むギフト

――老舗工芸メーカーやアーティストとのコラボレーションなど、さまざまな取り組みをされているちきり清水商店株式会社様。7月には「TABLE FOR TWO(=TFT) ※プログラム」に参加した商品を発売されました。ザ・パックからの提案をきっかけに始まったプロジェクトと伺っていますが、このプロジェクトはどのように立ち上がったのでしょうか。

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※「TABLE FOR TWO」とは
“TABLE FOR TWO”を直訳すると「二人のための食卓」。
先進国の私たちと開発途上国の子どもたちが食事を分かち合うというコンセプトです。
世界の約80億人のうち、約8億人が飢餓や栄養失調の問題で苦しむ一方で、20億人近くが肥満など食に起因する生活習慣病をかかえています。TFT様は、世界規模で起きているこの食の不均衡を解消し、 開発途上国と先進国双方の人々の健康を同時に改善することをミッションに活動しています。

先進国で1食とるごとに開発途上国に1食が贈られる「TABLE FOR TWO(=TFT)プログラム」では、肥満や生活習慣病予防のためにヘルシーな定食や食品を購入すると、1食につき20円が寄付され、TFT様を通じて開発途上国の子どもの学校給食になります。
20円というのは、TFT様が支援する地域において、給食1食分に相当します。先進国で1食とるごとに、開発途上国に1食が贈られるという仕組みです。
参照:TABLE FOR TWO 公式ホームページ


ザ・パック 外谷:
こちらのプロジェクトは、ザ・パックの営業アシスタントがSNS上で「TFTプログラム」の関連イベントを目にしたところから始まりました。
ちきり清水商店株式会社様にご提案できる企画を考えたときに、TFTプログラムの「体にいい食」「幸せの共有(=お祝い)」というテーマにマッチすると感じ、担当営業を通して両者(ちきり清水商店株式会社様とTFT様)へ提案したところ、どちらからも賛同いただき形になりました。この商品1点のお買い上げごとに、1食分の給食が、TFT様を通じてアフリカ、アジアの子どもたちに寄付されます。私自身、社会貢献に繋がる仕事に常々興味を持っていたので、とてもワクワクしたことを覚えています。

――「TFTプログラム」に関する提案をご採用いただいたのは、「社会貢献をしたい」などの想いや課題があってのことだったのでしょうか。

ちきり清水商店 清水社長:
世の中で「SDGs」や「社会貢献」ということが言われているなか、外谷さんや営業アシスタントの方から、「今後、そういう商品があっても良いのではないか」というヒントをいただきました。
ご提案を受けたことに加えて、これまでの「かわいい」や「おしゃれ」というだけの購入理由だけでなく、自分が購入して人に贈るギフトが、見ず知らずの世界の誰かのためになる、というプラスの“買う意味合い”があるギフトがあっても良いのではないか、と考えたことが採用のきっかけです。

――「TFTプログラム」に参加した新商品のパッケージについて、どのようなコンセプトやイメージで製作を進めていったのでしょうか。また、デザインや形状でこだわった点を教えてください。

ザ・パック 外谷:
大枠の方向性を絞るところまでは営業アシスタントが従事してくれたので、私はグラフィックのつくり込みに専念できました。
このプログラムのポイントは、「先進国の大人の行動が開発途上国の子どもの1食へと繋がる」ということです。そのコンセプトになぞらえて、「大人の手が持つ箸から派生した線は、やがて子どもの持つスプーンへ届いていく」というストーリーを1本の線で表現しました。

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今回は2箱入りと4箱入りの2種類を販売予定だったので、小箱をセットする向き(どの面を上にするか)を変えることで、並べたときに1枚絵になるよう工夫しました。また、それが2箱入りと4箱入りのどちらでも成り立つようにしています。4箱入りの方は、長い1本線の途中に大きなハートが隠れている点もポイントです。カラフルな配色は、支援国の国旗の色を応用しています。

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おわりに ~ちきり清水商店様×ザ・パック~

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――清水社長が思う、ザ・パックの「強み」は何でしょうか。

ちきり清水商店 清水社長:
パッケージの形状(設計)からデザインまでやってくれるということが、一番の強みだと思います。ザ・パックさんとここまで深くやらせていただく前は、デザインはデザイナーに、製造はパッケージメーカーに依頼するというやり方でした。そうするとデザインが先行するので、形状や作業性は後回しになってしまう傾向がありました。当時は私自身もパッケージに関する知識がなかったので、作業性についてはあまり重視しておらず、仕上がってから作業性が悪いことに気付くこともありました。
「KOGANE」のときもそうでしたが、ザ・パックさんは、中身の商品をお見せするだけで、「こういうのできます」「ああいうのできます」という風に形状の提案をしてくれます。そうして決まった形状にデザインを落とし込むので、作業性や強度の面についても安心です。すべてトータルでお任せできるのは、とても心強いです。

――ザ・パックは、デザイナーと設計者が近い場所にいて、コミュニケーション取りながらパッケージを製作しています。そのため、「こういうデザインにしたから、ここをこういう風にしよう」といったやり取りがスムーズにできます。営業や営業アシスタント、クリエイターなど、さまざまなメンバーを含むチームでお客様のパッケージをトータルプロデュースできる点が、ザ・パックの強みかもしれません。

ちきり清水商店 清水社長:
当社のカタログを見た方にはよく、「何人のデザイナーさんを抱えていらっしゃるんですか?」と聞かれます。「パッケージメーカーでやってもらってます」と答えていますが、仲の良い人には紹介してほしいと言われることもあります。

――今後、ザ・パックに期待することがあれば教えてください。

ちきり清水商店 清水社長:
今までも、こちらの要望に合わせて納得がいくまで対応してもらっているので、さらに何かを期待しているということは特にないです。現状、「パッケージを一緒につくっていただいている感」がある点は本当にありがたいので、これからも同様のやり方を続けていただきたいです。

――最後に、外谷さんにとって「パッケージデザイン」とは何ですか。

ザ・パック 外谷:
パッケージデザインとは、「バイプレイヤー」だと思っています。主役は中身の商品であり、パッケージは主役を最大限に引き立てる脇役です。自分の仕事を「脇役」と言い切ってしまうのは、時には少し寂しく感じるかもしれません。しかし、それはネガティブな意味ではありません。
主役・脇役に関わらず、“良い仕事”をすると周りに良い影響をもたらすように、“良いパッケージデザイン”を制作することで売り上げが上がったり、SNSで話題になったりします。パッケージにはひとえに「脇役」とは言い切れない、無限の可能性が秘められていると思います。
そのような心持ちでいるので、たとえば中身の商品が食品である場合、その商品を美味しいと感じると、「この美味しさを1人でも多くの方に伝えたい!」と自然にやる気が出ます。また、お客様の熱意が商品にこもっていればいるほど、「その想いを伝えるにはどんな表現にすればいいだろう?」と心が踊ります。
これからも「名バイプレイヤー」となり得るパッケージデザインを生み出せるよう、真摯に取り組んでいきたいです。

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これからも「つつむを知る」では、他のコンテンツでは発信できないパッケージの最新トレンドや、パッケージ製作をご検討中の皆さまの役に立つ情報を色々とお伝えしていきます!
ザ・パックへのお問い合わせやご依頼は、お問い合わせフォームよりお寄せください。

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