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消費者に優しいパッケージ設計とは

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消費者に優しいパッケージ設計とは

包装資材=パッケージは下記のように、商品を販売する上で大変重要な役割を担っています。

・内容物の品質保持/保護
・商品についての情報提供
・ブランド価値の訴求による販売促進 など

このように、消費者が商品に興味をもち、購入し、持ち帰る(あるいは手元に届く)までの段階で発揮される機能=「パッケージの役割」として認知されていますが、実はそれだけではありません。

「また買いたい!」と思ってもらえる商品づくりには、消費者が商品を購入した後の行動についても考慮したパッケージ製作が必要なのです。

そこで今回は、「商品購入後の消費者行動」=「パッケージの開封や廃棄」に配慮したパッケージ設計の一部をご紹介します。

開けやすい・取り出しやすい設計

はじめに、消費者が「開けやすい」・「取り出しやすい」ということに配慮した設計をご紹介します。

・開けやすい
欲しかった商品を購入した後は、商品を購入した時のワクワク感をそのままに、早くパッケージを開けて中身を取り出したい!と思うものですよね。そんな時に、どこから開けるのかわかりにくかったり、開けづらい形状だったり、商品を取り出しにくかったりして、少しストレスに感じた経験はありませんか。

そういったストレスをなくす工夫が施された設計がこちらです。

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フタの両端に少しだけ「でっぱり」(赤丸の部分)があり、このでっぱりを指に引っかけることで、簡単にフタを開けることができます。
爪を傷つけることなく開封することができるので、ネイルをしている女性にも配慮された設計です。

また、フタの差し込み部分を凹ませることで指の引っかかり部分をつくっているこちらの形状は、さらに簡単に開封可能です。

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凹ませた部分が目立つようなデザインにすることで、自然と開け口に誘導することもできます。

・取り出しやすい

商品のサイズとほとんど変わらないぴったりサイズの配送箱で配送する場合、受取り手である消費者からしてみると、商品と配送箱の間に手を入れる隙間がなく、商品を取り出しづらくなります。場合によっては、配送箱ごとひっくり返して無理やり取り出したために中身の商品がぐちゃぐちゃに…なんてことにもなりかねません。

そんな場合にぴったりな工夫がされている配送箱がこちらです。

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フラップから側面にかけて入っている切り込み(赤丸の部分)を外側に押し込むことで、配送箱と商品の間に空間が生まれ、手を入れて取り出すことができます。

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配送コスト削減のために配送箱はできるだけ小さくしたい!という場合でも、この形状の配送箱を使えば安心ですね。

廃棄しやすい設計

中身を取り出した後、紙箱は古紙リサイクルもしくは燃えるゴミとして処分されます。収集日まで家の中で保管する際には、なるべく嵩張らないようコンパクトな状態にできると良いですね。
立体に組み立てられた箱を、組み立て前の平らな状態に戻すのにはコツがあるのですが、さまざまな種類の箱を組み立てた経験のある方でない限り、そのコツがわからないという方が多いのではないでしょうか。

こちらの段ボールでできた箱には、解体しやすくなるような工夫がされています。

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隅にある4か所のジッパー(赤色点線の部分)を破いてめくりあげることで、簡単に解体することが可能です。

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解体する様子を撮影した動画がこちらです。


カッターなどの道具を使ったり、余分な力を入れたりすることなく解体できるので、箱を解体する際に感じるストレスを軽減できますね。
破いてほしい部分に色を付けるなど、デザインにも一工夫することで、解体方法が伝わりやすくなります。

こちらの箱は、側面部分にうっすら罫線(赤線の部分)を入れることで廃棄しやすいようにしています。

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罫線が入っていることで、上から片手で押すだけで簡単に箱をつぶすことができます。
素早く平らな状態にできることから、医療現場で使われる医薬品の箱などでも採用されている形式です。

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この形式は、医薬品パッケージをメインに製造するカンナル印刷株式会社(ザ・パックの子会社)で特許を取得しています。

安全性への配慮

誰しも一度は、紙で指を切った経験があるのではないでしょうか。
せっかく商品を手に取ってもらったのに、パッケージで指が切れてしまった!なんてことがあっては、消費者も気軽に商品を手に取ることができなくなってしまいますね。

パッケージに使用されている紙で指が切れてしまうことを防ぐためには、紙の切り口を「ストレート」ではなく、「波型」にすることが有効です。

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上の写真にあるパッケージの紙の切り口が波型になっているのがわかりますでしょうか。このようにカットすることで、指を切りづらくなります。

この波型のカットは、箱だけでなく、紙袋にも使われています。

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紙袋の口の部分は、物を出し入れする際に手に触れやすい部分です。そのため、誤って手や指を切ってしまうことがないよう、波型にカットされているか、折り返しになっています。

消費者に優しいパッケージとは

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ストレスなく買いものを楽しんでもらい、その楽しい気持ちを持続させることでリピートにつなげるためには、パッケージにおける消費者への配慮が欠かせません。パッケージ製作にあたっては、消費者が商品を購入して持ち帰るまではもちろん、購入後にパッケージを開封し、廃棄するまでを想定する必要があります。

“商品をパッケージから取り出すとき”や“パッケージを廃棄するとき”の行動を、よりスムーズにストレスなくできることで、「使いやすいパッケージ」「使いやすい商品」として消費者に認知してもらうことができ、ブランドイメージを高めることが可能です。

今回ご紹介した設計のように、誰にでも使いやすく、より多くの人が使うことができるようなデザインや設計のことを「ユニバーサルデザイン」や「アクセシブルデザイン」と呼ぶことがあります。
これは、「誰一人取り残さない」ことを大きなテーマとしているSDGsにも通じるものだといえます。

ザ・パックは、パッケージを手にする消費者のことを考え、少しでも快適に、そして満足できる買い物をサポートするパッケージアイディアを豊富にもっています。「より多くの人に快適に使ってもらえるパッケージをつくりたい!」という方はぜひご相談ください。

総合パッケージメーカーであるザ・パックは、お客様が考える課題に向き合い、パッケージを通して解決するアイディアをご提供します。 具体的な課題、ご相談やご要望をお持ちの方は、お手数ですが商品お問い合わせまで一度ご連絡ください。

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これからも「つつむを知る」では、他のコンテンツでは発信できないパッケージの最新トレンドや、パッケージ製作をご検討中の皆さまの役に立つ情報を色々とお伝えしていきます!
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