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【減プラ】紙製軟包装「クラフトシリーズ」新商品のご紹介

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【減プラ】紙製軟包装「クラフトシリーズ」新商品のご紹介

昨今の環境配慮意識の高まりを背景に、高機能な紙や加工技術の開発が進み、紙製パッケージの用途の幅はどんどん広がっています。日本国内でも、プラスチック製だったパッケージが紙製に代わっているのを目にする機会が増えました。
海外では以前から紙素材を使用したパッケージが多く、特にヨーロッパではその傾向が強くみられます。

ザ・パックでは2021年、フランス在住の方にご協力いただき、フランスで使用されているパッケージのリサーチを行いました。リサーチを通して、化粧品や日用品、食品などあらゆるパッケージに「紙」が使われていることを再認識しました。
たとえば、卵や青果をまとめ売りする用のパッケージに段ボールが使用されていたり、ばら売りの野菜や果物を入れる袋に紙が使用されていたりします。日本では、プラスチック製のトレーや、ロール状の薄いポリ袋が使用されることが多いですね。
ほかにも、洗剤ボトルの一部にモールドが使用されていたり、紙製のアイシャドウパレットがあったりと、日本ではあまり見かけることのない目新しいパッケージであふれていました。

食品を入れるパッケージについて、日本では、衛生面やバリア性にかなり気を使う傾向にあるため、食品が直接触れる部分にはプラスチック素材を使用することが多いです。たとえば、プラスチック製の内袋に入れてから紙製の箱に入れたり、紙製パッケージの内側にラミネートのフィルムを貼ったりしています。ところがフランスでは、紙製のパッケージに直接食品を入れて販売しているものもしばしば見受けられました。日本国内を中心にパッケージを販売している私たちにとっては、衝撃的なことでした。

日本と海外の衛生面意識の差異により、パッケージに求められる機能性はそれぞれ異なりますが、「プラスチックの使用量を減らす」という目標は今や世界共通です。

今回は日本のプラスチック容器包装市場の動向と、その代替となりうる紙製軟包装「クラフトシリーズ」の新商品2種類(王子エフテックス株式会社様の紙を使用)をご紹介します。

日本のプラスチック容器包装市場動向

日本におけるプラスチック製品消費量のうち、4割以上を占める「容器包装」。
ひとくちに容器包装といっても、その形状はさまざまです。飲料を入れるペットボトルや、マヨネーズのような食品や歯磨き粉などの日用品を入れるチューブボトル、お刺身などの生鮮食品を入れるトレーなど。お菓子の小分けに使われる個包装フィルムや食品用のラップフィルムも「容器包装」に含まれます。

なかでも、近年はプラスチックフィルムの高機能化が進んでおり、「ラミネートフィルム(多層性フィルム)」の用途において幅の広がりをみせています。中に入る商品の「品質」を保持するため、さまざまな機能を有するフィルムを重ねてできたラミネートフィルムは、単身世帯の増加や女性の社会進出による中食市場の拡大を背景に、需要が増加しています。

コンビニやスーパーマーケットで、そのままレンジで温めるだけで食べられるスープやおつまみが販売されているのを見たことがありませんか。
こういった商品は、トレーやカップに入っていることもありますが、1食分など少量の場合は、ラミネートフィルムのパッケージに入っていることも多いです。最近では、そのパッケージをそのままお皿として使えることを謳った商品も目にするようになりました。

参照:
一般社団法人プラスチック循環利用協会「プラスチック再資源化フロー図」(参照日2022年2月14日)
富士経済グループ「プレスリリース 第19071号 国内の容器・包装材料市場を調査」(参照日2022年2月14日)

プラスチック製のラミネートフィルムは、高機能かつ比較的安価で、大量生産も可能なことから、利便性の高い素材といえます。
しかしながら、昨今「脱プラスチック」が叫ばれていることからもわかるように、海洋プラスチックごみ問題や地球温暖化などの社会課題を解決し、持続可能な社会を実現するためには、プラスチックの使用をなるべく削減していくことが求められています。

ザ・パックでは、ラミネートフィルムを使用した軟包装に代わる紙製軟包装=「クラフトシリーズ」として、より高機能な紙製パッケージの研究開発を続けています。
これまでに開発した「クラフトシリーズ」の商品についてはこちらの記事でご紹介しています。
紙製軟包装「クラフトシリーズ」とは

遮光性・高バリア性を有する紙製軟包装「クラフトVMバリア」

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ラミネートフィルムの一種である「アルミ蒸着フィルム」は、高いバリア性と遮光性、ヒートシール性といった特長をもちます。たとえるならば、「ラミネートフィルム界の優等生」といったところでしょうか。
紅茶などの茶葉や、ポテトチップスなどのスナック菓子に使われる袋の内側が、銀色でアルミのようになっていることに気がついたことはありませんか。「アルミ蒸着フィルム」は、アルミニウムの細かい粒子を吹き付けたフィルムで、光に当たることで変色してしまう性質をもつ茶葉や湿気に弱いポテトチップスを、光や湿気から守ってくれます。

このアルミ蒸着フィルムを使った軟包装を、紙素材で再現したのが「クラフトVMバリア」です。
「クラフトVMバリア」は、「アルミを紙に直接蒸着させ、高いバリア性と遮光性を付与した紙」を加工してつくられた軟包装で、アルミ蒸着フィルムに匹敵する機能をもちます。

一番の特長は、アルミ蒸着フィルム同等の高い機能をもちながらも、“紙製の軟包装”である点です。ヒートシール性を持つこの紙を使うことで、内側にフィルムを貼る必要がありません。
この「クラフトVMバリア」を使用することで、従来は紙製のパッケージで対応できなかったような、高いバリア性を必要とするものを包むことが可能になります。

隠ぺい性があり、中身が透けて見えないため、トレーディングカードなどの中身を見せたくないものを入れることにも適しています。

中身が見える紙製軟包装「クラフトクリア」

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フィルムと紙の違いのひとつに、「透明性」があげられます。フィルムには透明性をもたせることができますが、紙は基本的に不透明な素材です。

紙が「透明性」をもたないことが、パッケージを紙化する際の障壁になることがあります。たとえば、従来は透明なパッケージを使用していて、消費者がパッケージの外から中身の色や形を確認して購入している商品の場合。部分的に穴をあけたり、一部に透明なフィルム素材を使うことで窓をつけたりと、紙素材を使用しつつ中身を見えるようにする方法はいくつかあるのですが、求める条件次第では、紙素材での対応がむずかしいこともあります。

購入する際に中身の商品やその状態を確認できることで、安心して購入できるという消費者の心理は大切にしたいポイントです。そのため、「環境配慮のためにも紙製に切り替えたいけれど、中身が見えなくなることで販売数に影響が出るかも…」という懸念から、紙化に踏み切れず悩んでいる企業様もいらっしゃるのではないでしょうか。

この紙化における「透明性」の課題を解決するのが、「クラフトクリア」です。
「クラフトクリア」は、バリア性を付与した透明度の高い紙を使った紙製軟包装で、バリアフィルムに匹敵する機能をもちます。

一番の特長は、 “中身が見える紙製軟包装”である点です。この「クラフトクリア」を使用することで、中身が見えなくなってしまうことを懸念し、紙素材への切り替えを諦めていたパッケージの脱プラや紙化が可能になります。

プラスチック製のフィルムのような完全な透明ではありませんが、透明でありながらも紙の風合いを感じられるため、「エコ感」や「高級感」を演出することが可能です。

紙製パッケージの広がりに向けて

紙製のパッケージは、環境に優しくエコなイメージであるだけでなく、おしゃれで温かみを感じます。今回ご紹介した紙製軟包装「クラフトシリーズ」は、エコフレンドリーであるだけでなく、買い物にちょっとした楽しさをプラスしてくれるものなのではないでしょうか。

紙に新しい機能を付加し、その可能性を広げることで、これからもパッケージの紙化を浸透させていくことが今の私たちの役割だと考えています。これからも、さまざまな内容物に対応できるよう、「紙」の可能性を広げる研究開発に取り組んでいきます。

総合パッケージメーカーであるザ・パックは、お客様が考える課題に向き合い、パッケージを通して解決するアイディアをご提供します。
具体的な課題、ご相談やご要望をお持ちの方は、お手数ですが商品お問い合わせまで一度ご連絡ください。

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これからも「つつむを知る」では、他のコンテンツでは発信できないパッケージの最新トレンドや、パッケージ製作をご検討中の皆さまの役に立つ情報を色々とお伝えしていきます!
ザ・パックへのお問い合わせやご依頼は、お問い合わせフォームよりお寄せください。

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