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〈前編〉【元祖博多めんたい重様×ザ・パック】お客様の想いをかたちにした、思い出をつなぐパッケージ ―2025日本パッケージングコンテスト受賞―

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〈前編〉【元祖博多めんたい重様×ザ・パック】お客様の想いをかたちにした、思い出をつなぐパッケージ ―2025日本パッケージングコンテスト受賞―

博多名物の「めんたい重®︎」で知られる、元祖博多めんたい重株式会社様。 看板商品である「めんたい重」の美味しさを、より一層お客様に伝えるため、持ち帰り用パッケージをリニューアルされました。
新しくなったパッケージは、その優れたデザインと機能性が評価され、公益社団法人 日本包装技術協会主催の「2025日本パッケージコンテスト 包装技術賞 適正包装賞」を受賞。この受賞の裏には、元祖博多めんたい重株式会社様の「お客様に感動をお届けしたい」という熱い想いと、ザ・パックの「ぜひ当社でこのプロジェクトに取り組みたい」という強い意志がありました。
参考:日本パッケージングコンテスト

今回から2回にわたり、元祖博多めんたい重株式会社とザ・パックの対談を通じて、新しい「めんたい重」パッケージが誕生するまでの舞台裏をご紹介します。

<元祖博多めんたい重株式会社様について>
元祖博多めんたい重株式会社様は、博多と中洲を結ぶ「福博であい橋」を渡った西中洲で創業した、明太子料理専門店です。厳選された食材と「生・焼き・煮こみ・炙り」といった明太子の美味しさを最大限に引き出す調理法で、他に類を見ない明太子料理を提供されています。
会社名にも入っている「めんたい重」は、長年の研究を経て誕生した、元祖博多めんたい重株式会社様発祥の商品です。2010年の創業以来、地元博多のみならず、全国各地、そして海外からも多くのお客様が訪れ、「博多名物と言えば、元祖博多めんたい重」とまで称されるほど、高い評価を得ています。
参照:元祖博多めんたい重株式会社 公式ホームページ

対談者紹介

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2013年入社。飲食事業部で副店長・店長を経て、マネジメントとして運営全般を統括。
2023年より物販戦略・仕入れ担当に就任。現在は、物販商品の企画開発から仕入れ先との交渉・調達、販売計画の立案・実行までを担うほか、販促施策や催事出店の企画・運営にも取り組んでいる。


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2017年入社。現在は、福岡県・佐賀県内のお客様を中心に営業活動を行う。
2023年より元祖博多めんたい重株式会社様を担当。


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2012年入社。現在は主に西日本のお客様を中心に化粧品、食品、食器、軽量電子機器とさまざまな分野の化粧箱、配送箱、セット箱などの商品設計や緩衝設計に携わる。
2023年に元祖博多めんたい重株式会社様の「めんたい重」のパッケージ設計を担当。

既存パッケージの課題と、リニューアルへの想い

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――「めんたい重」のお弁当箱(持ち帰り用パッケージ)について、どのような想いや課題をお持ちでしたか?

元祖博多めんたい重 馬渡様:
当店の看板商品である「めんたい重」は、明太子を丸ごと一本使用していることが最大の特長です。重箱のフタを開けた瞬間、お客様に驚きと感動を味わっていただけるような見た目のインパクトも商品の魅力のひとつです。
しかし、既製品のパッケージでは、明太子のダイナミックな存在感が十分伝わらず、明太子の見栄えや、ご飯や海苔とのバランス、食べやすさといった点でも課題を感じておりました。博多名物としての味わいと驚きを、お店の外でも楽しんでいただきたいという思いから、オリジナルパッケージの開発に踏み切りました。

――既製品パッケージでは解決できなかった課題をオリジナルパッケージで解決しようと考えられたのですね。
担当営業の髙野さんは、今回のパッケージリニューアルについて最初に相談を受けた時、元祖博多めんたい重株式会社様の課題や要望について、どのような印象を持ちましたか?


ザ・パック 髙野:
元祖博多めんたい重株式会社様は、福岡の定番グルメとして多くの人に親しまれ、連日行列ができるほどの人気店です。テイクアウトでの販売にも力を入れておられ、パッケージリニューアルにあたっては「店舗で提供される際の高級感を、持ち帰り用のパッケージでもしっかりと表現したい」というご要望をいただきました。 今回のパッケージリニューアルでは、見た目の上質さはもちろん、ブランドイメージを損なわない工夫も求められていると感じました。

――パッケージの設計を担当した福冨さんはいかがでしょうか?

ザ・パック 福冨:
担当営業の髙野さんからパッケージリニューアル提案についての相談を受けた際、「めんたい重」の店舗提供用と持ち帰り用、両方の写真を拝見しました。持ち帰り用の方は、明太子が海苔で隠れてしまっており、せっかくの明太子の存在感が少し弱く、あまり“映えていない”印象を受けました。
元祖博多めんたい重株式会社様のこだわりの明太子ですから、もっと目立つように、存在感をアピールできるパッケージデザインを目指したいと考えました。

「映える」パッケージで、明太子の美味しさを最大限にアピール

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――パッケージリニューアルの提案にあたっては、営業としてどのような点を意識しましたか?

ザ・パック 髙野:
既存のパッケージでは箱のサイズと内容量のバランスが合っておらず、開封時に明太子の存在感や見栄えに欠けてしまうということが課題でした。これは馬渡様とザ・パックメンバーの間で共通認識としてあり、「どうすれば視覚的なインパクトを強められるか」という点を意識して提案を行いました。

――「パッケージによって見た目の訴求力を高める」ことを意識したのですね。そのために、設計者の福冨さんは具体的にどのようなパッケージを構想したのでしょうか?

ザ・パック 福冨:
明太子に立体感と重厚な存在感を持たせるために、あえて身箱上面から明太子がはみ出すサイズ設計にしました。
一般的な構造の箱は、フタを閉じると、身箱の上面とフタの上面が接します。しかし今回は、フタを開けたときに現れる明太子の存在感をより強調するため、身箱上面とフタ上面の間に空間ができるように設計しています。そうすることで、箱の横から見ると明太子が盛り上がって見えるような、明太子が“映える”パッケージデザインなっています。

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▲「めんたい重」の持ち帰り用パッケージを横から見た写真

フタの内側には、フタと明太子との接触を避けるための空間を確保できる構造(ストッパーボックス)を採用しています。

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容積を変えない範囲で、誰にでも手に取りやすいサイズ感にもこだわりました。

――内容物にぴったり合った形状にできるのは、オーダーメイドのオリジナルパッケージならではの魅力ですね。

ザ・パック 髙野:
せっかくのオリジナルパッケージづくりなので、「めんたい重」の魅力を最大限に引き出せるパッケージにしたいと考え、設計担当の福冨さんやデザインの担当者と相談しながら、「見栄え」と「内容物保護」を両立する提案になるよう心がけました。

―― 提案するパッケージを設計するうえで、特に苦労した点はありますか?

ザ・パック 福冨:
明太子に立体感と重厚な存在感をもたせるためのサイズ設定にかなり苦労しました。試作品をつくって、実際に元祖博多めんたい重株式会社様の厨房でテストを重ねたのですが、身箱の高さが高すぎたり、明太子が思うように際立たなかったりと、なかなかうまくいきませんでした。最終的に、5回ほど試作を繰り返して、ようやく最適なサイズを見つけることができました。

―― サイズ設定ひとつとっても、さまざまな苦労があったのですね。 他にも乗り越えるべき壁が多くあったかと思うのですが、設計が完成したときはどのような気持ちでしたか?

ザ・パック 福冨:
これでお客様の要望にお応えすることができる、という安心感がありました。

新しい「めんたい重」パッケージの特長

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こうして誕生した新しい「めんたい重」パッケージは、見た目にも機能性にもさまざまな工夫が凝らされています。

新しい「めんたい重」パッケージの特長

明太子の魅力を最大限に引き出す形式(ストッパーボックス)

あえて身箱上面から明太子をはみ出させることで、明太子の存在感を際立たせます。

視覚的な満足感を演出

内容量に合わせて緻密に計算されたサイズ設計とテーパー角度(身箱の底面から上面への広がり)で、視覚的にも「食べ応え」を感じさせてくれます。

食べやすさを追求した設計

手に持ちやすいサイズ感で、パッケージのフタは、「めんたい重」を食べるときに身箱を乗せる土台として使用できます。

高級感あふれるデザイン

漆器の重箱を感じさせるような、高級感・存在感のあるデザインです。

元祖博多めんたい重株式会社様とザ・パックが共同でつく上げた、新しい「めんたい重」のパッケージ。それは、単なる入れ物ではなく、元祖博多めんたい重株式会社様の「想い」をかたちにした、特別なパッケージです。
後編では、元祖博多めんたい重株式会社様とザ・パックが共に歩んだパッケージ開発の道のりを、より深く掘り下げていきます。
<後編>【元祖博多めんたい重様×ザ・パック】お客様の想いをかたちにした、思い出をつなぐパッケージ ―2025日本パッケージングコンテスト受賞―

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