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【リサイクル】廃棄物を活用したパッケージ製作とは

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【リサイクル】廃棄物を活用したパッケージ製作とは

昨今、SDGsが世界的な広がりを見せ、各企業はその活動において、様々な取り組みに着手しています。
中でも製品を作るときに発生する皮や殻、搾りかすなどの食品残渣を、そのまま廃棄するのではなく新たな企業活動に役立てて循環させていくことは社会から注視されていることの一つです。
畑の肥料にしたり、染料にしたりと、様々な活用方法が研究開発されていますが、ザ・パックではパッケージ(包装資材)に活用する研究を進めています。

消費者をはじめとするステークホルダーの視点でも持続可能な企業活動が重視されてきており、包装資材を環境にやさしい素材に切り替えたいというご相談が増えています。
今回は「廃棄物の利活用」という点から環境にやさしいパッケージについてご紹介していきます。

「廃棄物を利活用」することによるメリット

「廃棄物を利活用」することによるメリット
現状の企業活動でやむを得ず発生させてしまっている廃棄物は、単純に焼却処分すると処分委託費用がかかるだけではなく、燃焼によって多くのCO₂を発生させる原因になっています。
世界的な平均気温上昇を抑え気候危機を回避するためにも、温室効果ガス・CO₂の排出量を可能な限り減らしていく必要があるのはご存じのとおりです。
(参考:環境省 カーボンニュートラルとは

そのため、ザ・パックでは紙袋用の紙(製袋原紙)にパルプ以外の物質を抄きこむ技術や、樹脂に異素材をブレンドさせる研究を進めることで、廃棄物をパッケージに再生利用する方法を模索してきました。
廃棄物がブレンドされたパッケージは質感が通常の素材と比べてザラザラしたり、異素材の風合いが見えたりと、混抄していることが明らかであることから、手にした方も通常の素材とは違うことにすぐに気づいていただけるのではないでしょうか。

食品残渣をリサイクルしたバイオマスプラスチック

バイオマスプラスチック
環境負荷の少ないプラスチック素材としてはバイオマスプラスチックが有名ですが、その原料はほとんど海外からの輸入に頼っている状況です。
バイオマスプラスチックに対する世界的なニーズが高まっていることから、環境省が掲げている「2030年までにバイオマスプラスチック製品を年間200万トン普及させる」目標達成は難しいのではないかとされていました。
(参照:環境省 プラスチック資源循環戦略

そこで、国内で調達できるバイオマスプラスチックの開発が迫られましたが、現在では次の2点が交わったことにより、国産のバイオマスプラスチックの活用がスタートしています。
・技術開発により、樹脂に対して異素材を混入させる加工が可能になった
・国内調達可能なバイオマス(動植物から生まれた、再生可能な有機資源)原料として、食品工場から排出されていた残渣(卵殻、皮など)や、賞味期限を過ぎた災害備蓄米の活用に注目が集まった
枯渇資源である石油資源の使用抑制に貢献することはもちろん、CO₂の排出量抑制、そしてなによりも廃棄物をそのまま処分するのではなくリサイクルが可能になる点で、大きな環境メリットとなることが期待されます。

バイオマスプラスチック成型品
※写真はイメージです
国産のバイオマスプラスチックの使用用途は、写真のような成形品にしたり、フィルム状に加工して袋にするなど、幅広く想定できます。

それぞれ詳しい内容が知りたい、食品残渣の活用を検討している、などございましたら、ぜひお問い合わせフォームよりご連絡ください。
お問い合わせフォームはこちら。

廃材を混抄した原紙で作る紙袋

廃材を混抄した原紙で作る紙袋
紙表面の平滑性に影響が出ない程度に細かく粉砕することで、様々な廃棄物を紙に抄きこむことができます。
このように、紙パルプに別の素材を混ぜ合わせて抄いた紙を総称して混抄紙といい、デニム、カカオ殻、コーヒー殻、茶殻、小豆殻などは既に使用試験済です。
(ザ・パックではこれら混抄紙を在庫保管していないため、ご希望の場合にはある程度まとまった枚数が必要となります)
例えば、和菓子製造で出た小豆殻を回収して紙に抄きこみ、紙袋に加工してその店舗の持ち帰り用の手提げ袋としてご使用いただくことで、単に環境にやさしい素材を使うよりもずっとストーリー性のある利活用が可能となります。

紙を作る際に使用する木材パルプの一部をこのように廃棄物由来の資源に置き換えることは、新たな資源の使用抑制につながります。
もし過去に加工実績のない新しい素材をお持ちでいて、それをパッケージへのリサイクルに活用したい、というご要望があれば、ぜひザ・パックへご相談ください。
廃棄される素材の詳細をヒアリングするとともに、素材サンプルをお預かりして、まずは手作業で抄紙テストを行います。
紙パルプとの相性を確かめたうえで、どれくらいの割合で混入させるか、実際の運用の流れなどの具体的なお打ち合わせに進んでまいります。

また、広義ではバガスや葦を混入させた「非木材紙」も混抄紙です。
バガスはさとうきびの残渣で、砂糖の生産時に茎や葉などが搾りカスとして大量に発生します。
これらを廃棄物として焼却処分するのではなく、紙の原料としてバガス紙に再生することは、森林資源の保護、CO₂の排出量削減など様々な環境メリットを生みます。
(参照: 地球と未来の環境基金 バガス(非木材紙)普及事業 )

環境配慮型パッケージ
これからも「つつむを知る」では、他のコンテンツでは発信できないパッケージの最新トレンドや、パッケージ製作をご検討中の皆さまの役に立つ情報を色々とお伝えしていきます!
ザ・パックへのお問い合わせやご依頼は、お問い合わせフォームよりお寄せください。

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